徒然日記

お盆を英語で説明するの難しい・・・|英語教師のつぶやきvol.19

この記事について

英語や授業、日々のことについて、なんとなく書いていく日記的な内容です。

夏休み前後のALTと一緒の英語の授業で、夏休みの予定とか、夏休みにしたことを英語で表現するみたいな活動がよくあります。

こんな質問をするわけですね。

  • What are you going to do during the summer vacation?(夏休み何をする?)
  • What did you do during the summer holiday?(夏休み何をした?)

生徒の答えとして定番なのが、海に行くとか、花火大会に行ったとか、おばあちゃんの家に行ったとか、盆踊りに行ったとかですね。

さて、日本人にとっては当たり前のこの「お盆」と言うワードですけど・・・

  • What is Obon? (お盆って何?)
  • What is Bon Dance?(盆踊りって何?

これも、ALTが生徒によくする発問なのですが、まともに答えることができた生徒はほとんどいません。

生徒の語彙力(中高生)で説明できるもんかな・・と、毎度ながら考えます。

みなさん何て説明しますか?

英語でお盆を説明する本で調べる

とりあえず、手元にあった日本文化を英語で紹介する系の本をぱらぱらっとめくってみました。

参考にした本はこちら。

この本面白いんですよね。

日本の暮らしと文化、地理的なことまで英語で説明してあります。

さて、この本でお盆のページをサクッと調べてみました。

盆は仏教の年中行事で、7月(新暦では8月)13日から16日に行われます。この期間は先祖の霊が家に帰るとされているので、盆の前に墓を掃除します。13日には盆棚を作り、位牌をその上に移し、キュウリとナスとで作った馬と牛を飾ります。13日の晩には、先祖の霊が迷わないように、家の前に迎え火をたき灯籠を吊します。16日の夜は、送り火をたいて霊を送り出します。

『英語で日本紹介ハンドブック』(アルク)より

これは日本語の説明だけど、この英語がちゃんとついていますが、正直言って難しい。

そもそも「お盆」が仏教行事だと思っている日本人がどれくらいいるのかな?

もっと簡単に説明しているようなものがないかと探すと、また別の本を本棚に見つけました。

この本にも、日本のこと、生活習慣から行事までが英語で説明されています。「1分間英語で・・・」とあるので、簡潔な説明を期待して調べてみました。

「お盆」は、日本の家族にとってもっとも重要な年中行事のひとつです。仏教の行事であり、8月に2、3日にわたって行われます。この期間、先祖の霊がこの世に戻ると言われています。霊を道案内するため、寺や家ではちょうちんを灯します。盆の終わりには灯籠を川に浮かせて魂があの世に戻る手伝いをします。この期間はまた、多くの日本人にとって夏休みです。会社や店の多くが休業するので、里帰りをする人もたくさんいます。そのため電車や飛行機は大変混み合います。

『カラー改訂版 CD付 日本のことを1分間英語で話してみる』(中経出版)

説明の長さはさほど変わらないけど、少しだけくだけた感じ?

現代人にとって、「お盆」は仏教行事よりも「夏休み」的なニュアンスが強い気がしますね。

できるだけ簡潔なお盆の説明を考える

手元にあった2冊の本を参考に、中高生でも表現できそうな、できるだけ簡潔な説明を考えると次のような感じでしょうか。

  • お盆は8月にある
  • ご先祖さまが帰ってくる
  • 多くの人はお休みで里帰りをする

この3点を盛り込んだ英語を考えてみましょう。

Obon is one of the traditional events in Japan and is held from August 13th to the 16th. It is believed that the spirits of the ancestors return in Obon. This period is also summer holidays for many people. So they return to their home towns and spend Obon with their family.

どうでしょうか?

お盆は日本の伝統的な行事で8月13日〜16日にあります。お盆には先祖の霊が帰ってくると信じられています。この期間は多くの人にとってはお休みですから、里帰りをして家族で過ごす人が多いです。

あまり難しい単語を使わずに、仏教行事とか盆棚とか灯籠流しとかをカットして簡単な説明にしてみました。

日本の行事とか文化の説明って意外と難しいですよね。

そもそも日本のことをちゃんと理解していないと説明できないですから。

国際社会とは言われていますが、まず自分が生きている日本という国のことをもっともっと知らなくてはいけないですよね。

と考えた2021年のお盆でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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