どうもたそです。普段は高校で英語を教えています。

高校に入学した時点で生徒の英語力はかなりの差が付いています。
英語の基本のほとんどの部分は中学校で学習します。その基本が身についていない状態で高校での学習内容を身につけるのはとても難しい。残念ながら・・・。

中学校でしっかり英語をやっておくことが大切ってことね。
この記事で分かること
- 中学英語の重要性
- 中学時代にやって欲しい勉強法
- 中学生におすすめの英語教材
この記事では、普段高校で英語を教えている立場から、中学生にやっておいて欲しい勉強方法や使って欲しい教材を紹介します。実際に中学生の息子に実践した結果も合わせて紹介しています。
中学生や小中学生のお子さんを持つ保護者の方は参考にしてください。
この記事を書いた人
現役英語教師(20年目)。高校3年時、1日14時間の独学で偏差値40台から80まで上げる。浪人を経験し、文学部英文科から英語教師の道へ。英検1級一発合格・TOEIC満点。教育困難校からトップ校で勤務。abcを書けない生徒から東大・京大を受験する生徒まで指導経験あり。
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英語力が中学校で決まるわけ

中学校の英語力がなんでそんなに大切なのか。それは、英語の基本の基本を中学校で習うからです。
中学校で習うことが抜けていると高校でリカバーするのはかなりいしんどい・・・。

中学校で習う代表格と言えば、動詞の活用や人称代名詞の活用。
高校で教えていて、生徒が「動詞の過去形、過去分詞が区別できない」となると、本当にしんどいです。
逆に言えば、中学校で習う英文法が理解できてさえいればなんとでもなります。
結局、高校以上で習う内容は・・・
- 単語のレベルが上がる
- 英文法の中身が細分化する
- 長文が長くなる
この3つ。中学校で習う英語の基礎の上に量を積み重ねるだけです。
例えば、中学校で関係代名詞を習いますが、高校になると関係副詞や複合関係詞などに細分化していきます。
この高校の分野は中学で習う関係代名詞の理解が絶対に必要なんです。

うーん・・・なるほど。じゃあ、どんなふうに英語を勉強するのがいいの?
中学生にぜひ実践して欲しい学習の習慣を紹介するよ。

中学生におすすめの勉強法(中2の息子に実践)

それでは中学生に実践して欲しい勉強法を紹介します。
実践して欲しい習慣とは英語音読だ!


なんか、ありきたりね。。。
音読が大切なわけ
「なんだ音読か・・・」と侮ることなかれ!
最近の英語教育では、音読を軽視する傾向があったり、音読は意味がないという内容のブログがあったりしますが、英語音読ほど手軽で英語力が上がる勉強法はありません。
みんな英語音読をバカにして、きちんと取り組んでいる人が少ないのが現状。

小学校の宿題でも、国語の教科書の音読をしますよね。あれと同じで言語習得にとって音読はとっても大切なんですよ。
英語音読の1番のメリットは「英語の理解が深まること」
音読メリット
内容がしっかりと理解できている英語を繰り返し音読することで、その英文の中の英語のポイントや知識が自分の中に入ってきます。
英語は「知識半分・練習半分」と言われます。音読はその「練習」にぴったりな方法です。
中学生の息子にテスト1週間前から音読をさせてみた結果
英語の定期テストで50点程度しか取れない中学生の息子に音読学習をさせてみました。毎回良い点が取れないので英語教師の父として少しテコ入れです。
ちなみに、毎回のテスト前に、「英語で分からないところある?」と聞いてますが、特にわからないところもない様子でした。
「授業も分かるしノートも取っているが、定期テストで点数が取れない」という状況。要するに英語の試験勉強の仕方がわからないという感じでした。
試験週間に入ってから、音読を義務付けました。

音読のポイントはシンプルに3つだけ。
- 内容が理解できている
- 発音・アクセントが分かる
- 1日15分
教科書4ページ分を15分間繰り返し何度も読むだけです。
そして・・・
前回のテスト:45点
音読した結果:88点
本人が一番驚いておりました。
中学生にはぜひ音読を繰り返しする習慣をつけて欲しい。

音読をするときの注意点
英語音読に否定的な意見を持つ人はたくさんいます。
それを承知で言いますが、英語音読はきっちりやれば必ず成果は出ます。やり切るのが大切。
ただし2つほど注意点があります。
- 内容を理解した英文を読む
- 何度も繰り返し読む
まず、完全に理解している英文を読むことです。分からない英文を読んでも意味はありません。
そして、何度も繰り返し。これを勘違いしている人が多い。私の経験上10回20回じゃダメ。何十回、何百回のレベルで繰り返し読みましょう。
うちの息子の例でも1日5・6回で7日ですから、四、五十回は読んでいましたよ。
中学生では教科書の音読を、繰り返し繰り返しやっておいて欲しい。

中学生におすすめの教材はこの2つ

それでは最後の中学生にやって欲しい英語の教材を2つ紹介します。
1つは音読用の教材。もう1つは文法の確認のための教材です。
繰り返しになりますが、音読のためには、日本語訳や文法等を理解しておく必要があります。音読をする際に、文法の確認は必ずしておきましょう。
英会話・ぜったい・音読 【入門編】—英語の基礎回路を作る本

音読教材の定番教材。「同時通訳の神様」国弘正雄氏の編著による音読本。
中学1年と2年の検定教科書から、選びぬかれた12のレッスンを音読するだけのシンプルな教材。
CDを聞いて真似して音読をするだけだから取り組みやすい。
検定教科書という絶対に正しい英文を叩き込んでいこう。

注意点としては、英文には日本語訳が付いていません。日本語なしでも大丈夫な易しい英文ですが、英文法の不明な点は確認する必要がありますよ。
くもんの中学英文法

英文法の確認は「くもんの中学英文法」がおすすめ。
中学1年生から3年生までの英文法をシンプルな解説でカバーしています。周りくどい余計な説明がないので、知りたいことをパッと調べられるのが便利です。
「くもんの中学英文法」の詳細は別の記事でまとめていますので、合わせてお読みください。
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【一番売れてる】中学英語の参考書『くもんの中学英文法』レビュー|現役英語教師が解説
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中学校で英語を頑張れば英語には困らない

中学校での英語学習を頑張れば、その後の英語力はグングン伸びていきます。
先ほど紹介して「絶対音読」のレッスン選択を担当された千田先生によると「中学2年までの教科書に出てきた単語で、TOEICの単語の約80%(リスニングセクションにおいてはほぼ90%)がカバーされている」そうです。

中学英語ってすごい大切なのね。
中学校で英語を本気で、具体的には音読をしよう!

毎日15分程度音読をするだけで、英語力はグッと向上します。誰でもできます。ぜひチャレンジしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。