英文法がやっぱり苦手、どうやって勉強したらいいのかな?
英語を勉強する上で、大きなネックになるのが英文法の学習。
英文法に挫折して、「英語が苦手だ・・・」となっている人も多いと思います。
英文法をマスターできたら、英語力がググッと上がりますよ!
今回は、最短3ヶ月で英文法をマスターする勉強方法を紹介します。
英文法の必要性から、具体的な学習手順、英文法学習が成功するコツまでを解説しています。英文法の学習方法に悩む方はぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
- 英文法の勉強がなぜ必要か
- 英文法の学習計画(3ヶ月完成)
- 英文法の勉強を成功させるコツ
英文法を勉強する必要性
まず、そもそも英語を勉強する上で文法を学ぶ必要性について少し考えてみましょう。
文法はあんまり意味ないっていう人もいるよね。ネイティブは英文法学ばないし・・・。
いろんな考え方があるけど、効率よく英語を学習するために英文法は不可欠だよ。
英文法は言ってみれば「英語のルールブック」。
ネイティブは小さい頃から、英語を使う中で自然にこのルールを身に付けていくで、改めて英文法を学ぶ必要がありません。しかし私たち英語学習者が、ネイティブと同じように自然にルールを身につけるには、時間がかかりすぎるし効率が悪い。
例えば、サッカーというスポーツで、ルールを知らないと色々な反則(ファール)をしてしまいます。もちろんルールを知らなくても、反則を繰り返すうちにルールは自然と身に付いていきますが、効率が悪いですよね。あらかじめ、サッカーのルールを知っておいた方が便利だし。
私たちのような英語学習者は、英文法のルールを学んでいく方が効率良く英語を勉強できるし、英語のルール=英文法を知ることで、英語が理解できるし、使えるようになりますよ。
ポイント
英文法は英語を効率良く身に付けるためのルール
単語をたくさん覚えることはもちろん大切だけど、その単語と単語のつながりなど、文法を知らないと理解できないことはたくさんありますからね。
英文法の学習3つのステップ
さて、英語を学ぶ人にとって英文法が大切だと分かったところで、具体的な英文法の勉強法について考えていきましょう。
まずは、英文法の学習の3つの流れをイメージとして持ちましょう。
英文法マスターへの流れ
- 英文法の項目を理解する。
- 英文法の問題演習を繰り返す
- 英文法の自動化?(←理想像)
最終目標は3番目の「英文法の自動化」です。
英文法の自動化って何??
自動化っていうのは、英文法ルールを意識せずに使える状態のことだね。
例えば、英語を読むときに「これは主語で、これが述語で・・・」と文法ルールを考えながら読みますが、そういった文法的な考えを無意識にうちにできるような状態が「自動化」という状態。
それでは英文法学習の3ステップを1つずつ確認していきましょう。
英文法の学習3つのステップ①英文法を理解する
英文法の学習3つのステップ①は英文法を理解することです。
具体的には、英文法参考書をしっかりと読み込み、理解して、説明することです。
ここでの目標は「自分なりにきちんと説明ができるようになる」レベルを目指すことだと考えよう。
例えば、ある文法項目について「これは〇〇ということだ」と自分できちんと説明できることを目指しましょう。
英文法の参考書を一字一句覚えることが目的ではないですよ。
丸暗記してもあまり意味がないですからね。特に理解しにくい項目に関しては、自分なりにノートにまとめるのも良いですね。
ポイント
英文法の参考書をじっくりと読み込み理解する。
文法項目を自分なりの言葉で説明できるようになることが目標。
英文法の学習3つのステップ②問題演習で理解を確認する
英文法の学習3つのステップ②は文法問題を使ってしっかりと演習することです。
英文法を自分なりに説明ができ、英文法を理解できたかどうか(①の達成状況)を確認するために、一番効果的なのは問題演習をすること。
ありきたりかもしれないけど、問題演習をしないと理解の確認ができないよ。
ただこれも、単にたくさん問題演習をするだけではあまり意味がありません。問題を解答する際に、「なぜその解答にしたのか」という根拠を持って解答するようにしましょう。
根拠を持って解答することで、「その問題に含まれているポイントが理解できたかどうか」を判断することができます。
正解であればその項目は理解できているし、間違っていれば理解できていない曖昧な箇所なので、また参考書に戻って、しっかりと読み込んでいきましょう。
例えば、自信を持って解答できた問題には◯、なんとなく分かる問題には△、まったく分からない問題には×を付けておけば、答え合わせの際にポイントを絞って勉強できるね。
ポイント
英文法の問題演習には根拠を持って解答する。
問題を解く際に、問題番号付近に◯、△、×の印を付けておく。あいまいな箇所は参考書に戻って再確認する。
英文法の学習3つのステップ③英文法の自動化
英文法の学習3つのステップ③は英文法を自動化することです。
この英文法の自動化が最終的な目標になります。
さっき説明したように、自動化とは「英文法を意識せずに、英語を理解できたり、使えるようになる」レベルだね。
簡単な例で考えてみましょう。
例
It is very important for Japanese to know the age of other people.
日本人にとっては相手の年齢を知ることはとても大切だ。
この英文を見た時におそらく2つの読み方があります。
1つ目は文法を意識する読み方。(最初はこのレベル)
上の例では「it is 〜 for A to ...(Aが…することは〜だ)」というto 不定詞の構文が含まれていて、その文法を意識し、文法を利用して(手がかりにして)読んでいく読み方。
2つ目はto 不定詞の構文なんか意識せずに、パッと読んでしまう。あるいは読めてしまう。(目標のレベル)
文法が意識の下に入っているから、自動的に読めるようになります。すごく簡単な英文だとこのように、自動的になっていることが多いですよね。
難しい英文であれば、文法を意識して英語を読んだり、書いたりすることが多いですが、文法がきっちりと自分の中に入ってくると、自動的に理解できる英文のレベルが上がってきます。
文法を完璧にして、文法を意識せずに英語が運用できるレベルを目指そう!
当然、この英文法の自動化というのは、なかなか完全に・・・とはいきませんが、①英文法の理解と②英文法の問題演習を繰り返すことで、この「文法の自動化」へ近づくことができます。
ポイント
文法の理解と演習を繰り返すことで、文法を意識せずに活用できる、文法の自動化が可能になる。
英文法の学習計画【3ヶ月完成】
ここから具体的な3ヶ月の学習計画を考えていきましょう。
何度も言いますが、大切なことは・・・
何度も同じことをひたすら繰り返すこと。
ここを絶対に忘れないでください。
一度だけサッと文法参考書を読んで、英文法を定着させることは、ほぼ不可能ですよ。
英文法の1日の学習時間を決める
英文法の学習をするとして、まずは1日の学習時間を決めておきましょう。
目安としては1時間〜1時間半を英文法の学習として確保します。2〜3時間とがっつり時間を取りたいかもしれませんが、人間が学習に集中できる時間は限られています。
また、あまり無理な学習時間を設定すると3ヶ月継続することができません。無理なく毎日続けられる時間設定をしましょう。
学習時間の設定
- 1日の学習時間は1時間〜1時間半に。
- 集中して学習し、さらに学習を継続していくために無理はしない。
英文法学習3ヶ月のすすめかた
毎日1時間〜1時間半の学習時間を決めたら、それを3ヶ月間、毎日続けていきます。
イメージとしては、3ヶ月で参考書の文法項目を4回繰り返します。
具体的な英文法参考書と英文法の演習問題をもとに考えてみましょう。おすすめの文法参考書は『総合英語 Evergreen』になります。
この『総合英語 Evergreen』は全部で24章あります。これを90日間で4周する計画を立てていきます。
1周目の学習内容
1週目は1日1章ペースで読み進めていく感じで計画を立てます。
ただし、章によってはボリュームがあったり、理解しにくい項目があったりするかもしれないので、少し余裕を持って30日で1周を目指しましょう。
カツカツの計画ではなくて少し余裕のある計画を立てましょう。
2周目の学習内容
2周目からは、この文法参考書に問題演習を組み合わせていきます。『総合英語 Evergreen』に完全準拠した文法問題集がありますので、そちらを利用しましょう。
2周目は、『総合英語 Evergreen』を1日1章と『文法の基礎力を身につけるトレーニング』の該当箇所の問題演習をしていきます。
文法参考書は2周目になるので、1周目よりも早く読み進めることができますね。
『総合英語 Evergreen』を1章分読んで、『文法の基礎力を身につけるトレーニング』の問題を解いて、答え合わせをする。これを続けていく感じです。
3周目の学習内容
3周目は、1日で1.5章にペースを上げていきましょう。
3周目くらいになると、ある程度文法が入っているので「問題演習→参考書」の順番にしてみましょう。
先に、『文法の基礎力を身につけるトレーニング』を解いて、答え合わせをしてから、曖昧な箇所等を『総合英語 Evergreen』でチェックします。
仕上げの4周目の学習内容
4周目になると、かなり定着しているので1日2章ペースで取り組みましょう。
この段階も3周目と同様に、「問題演習→参考書」の順番で学習を進めると、効率的に文法事項を確認できます。
90日の大まかな流れ
- 1日目〜30日目 Evergreen1周目 1日1章ペースでじっくり読み込む(30日)
- 31日〜54日目 Evergrenn2周目と演習問題 1日1章ペース(24日)
- 55日〜70日目 Evergreen3周目と演習問題 1日1.5章ペース(16日)
- 71日〜82日目 Evergreen4周目と演習問題 1日2章ペース(12日)
このペースを基本に考えていきます。
上の計画例では82日完成になっていますが、約1週間程度の予備の日数は、時間が取れないときのための休日(学習をしない日)という設定にしておいた方が良いですね。
学習は毎日することが基本だけど、詰め込みすぎると、継続することが辛くなる。適度な休みを入れる計画にしておいた方が、かえって効率的だ。
英文法の学習を絶対に成功させる秘訣
最後に、英文法を学習を絶対に成功させるための秘訣を2つ紹介します。
これまでに、英文法学習に挫折してきた人はこの秘訣を確実におさえてから、学習に臨みましょう。
成功の秘訣
- 使用する教材を絞り込む
- 結果が出るまで諦めない
当たり前のように思えるかもしれませんが、挫折している人のほとんどがこの2つを守れていません。
英文法の学習を絶対に成功させる秘訣使用する教材を絞り込む
まず1つ目は、自分が学習にする教材を1つ(あるいは2つ)に絞ってあれこれ色々なものに手を出さないこと。
「となりの芝生は青い(The grass is always greener on the other side.)」という諺があるように、自分が使っているものよりも、他の教材の方がよく見えるものです。
正直言って、多少の違いはあるかもしれないけど、文法参考書に書いてある内容はどれもそんなに大差はありません。
アマゾンとかのレビューが気になるかもしれないけど、自分が選んだものを信じてやり切ることが大事。
文法参考書でいえば、今回紹介した『総合英語 Evergreen』を使っておけば困ることはほとんどありません。
もちろん、文法が定着した後で、応用力をつけるために、いろいろな問題集の演習をやっていくのは大切だけど、英文法の定着という今回の話では、まずは一冊を繰り返しやり切ることが重要になりますよ。
『Evergreen』以外のおすすめの参考書に関しては、別の記事でまとめていますので合わせてお読みください。
-
【2024年版】英文法攻略のための問題集と参考書|現役英語教師が解説
続きを見る
英文法の学習を絶対に成功させる秘訣結果が出るまで諦めない
2つ目は結果が出るまで諦めないこと。
英文法に限らず、学習において成功しない人のほとんどは、「結果がでない」と思い込んで途中で諦めてしまう。
よく言われていることですが、学習量と学力の関係は、なだらかな右肩上がりの曲線や真っ直ぐな直線ではありません。階段上の右上がりのグラフになります。
上の図で考えてみましょう。縦軸が学力で、横軸が学習時間や学習量になります。
理想は白い点線の右上がりの直線ですね。勉強したら、その分学力が上がる。
ところが実際は、緑色の階段状のような形になります。
最初は勉強しても結果が出ない。我慢して勉強をしていると、ある時にグッと学力が上がる。そこでまた行き詰まるけど、続けていたら、またグッと上がる。この繰り返しです。
結果はすぐには出ないけど、学習を続けたらできるようになる!
3ヶ月で英文法勉強方法 まとめ
今回は3ヶ月で英文法を完成させる学習方法を紹介しました。
最後にポイントをもう一度まとめますよ!
英文法学習のまとめ
- 参考書を読み込んで理解し、問題演習で定着させ、自動化を目指す。
- 同じものを繰り返す使用する。
- 結果が出るまであきらめず3ヶ月続ける
すごくざっくりまとめると、上の3つがポイントになります。
1日決まった学習量をコツコツと3ヶ月積み上げることができたら、英文法をきっとマスターすることができます。
これまで英文法に挫折してしまった人ももう1度チャレンジしてみましょう。
おすすめの参考書
最後までお読みいただきありがとうございました。