英語力を上げるためには「英文法」の理解が必要。
そう考えて文法問題集や参考書に取り組んでも、「そもそも解説や説明の意味がよく分からない」と悩んでいませんか?
この記事では、英語が超初心者のあなたのために、文法問題や参考書の解説を読み解くために必要な英文法のイロハを解説していきます。
今回は、SVOCなどの「文の要素」を解説します!
5文型ってやつですよね?ちょっと自信ないです。
中学校で英文法を習うときに、よく目にする記号が「S, V, O, C」というもの。
英語の解説なんかでは、この記号は当たり前のように出てきますよね。
ところが「英語が苦手だ」という人は、このSVOCの意味がほとんど分かっていない。もちろん、知らなくてもなんとかなるけど、知っておいた方が、圧倒的に便利。
この記事では、英語の文の要素「SVOC」についてなるべくシンプルに解説をします。
英語の文の要素(SVOC)
それでは、英文に入っている文の要素について確認しましょう。
ポイント
- S(主語):英文の主人公。主語になれるのは名詞(代名詞)だけ。
- V(述語):主人公のSの動作や状態を表す。述語は動詞と考えてもOK。
- O(目的語):Vの動作の対象になる語。目的語になれるのは名詞(代名詞)だけ。
- C(補語):主語や目的語を説明する語。補語になれるのは名詞と形容詞の2つ。
色々と例外はあるものの、基本的にはこの4つの組み合わせで英文は作られています。
この組み合わせが5文型というやつですね。
- S +V
- S + V + C
- S + V + O
- S + V + O + O
- S + V + O + C
SVOCとかがごちゃごちゃしちゃうんですよ。
確かに、ごちゃごちゃしてるかも知れないね。でも、文の要素(SVOC)を知っておくと、色々と便利なことがあるからね。
それでは文の要素であるSVOCを、1つずつ簡単に確認していきましょう。
英語の文の要素①主語と述語( S V )
まずは、主語・述語(SV)から確認しましょう。この2つは英文の基本となるものなので1セットで考えましょう。
先ほど見た5文型においても、すべての文型はまずSVから始まりますね。
ポイント
・I know him.(私はトムを知っている)
* I が主語、know が述語ですね。
・This flower is beautiful.(この花は美しい)
*This flower が主語、is が述語です。
主語・述語を簡単に確認しておくと、次のような感じです。
- 主語:英文の主役
- 述語:主語がすること(動作)、どんな感じか(状態)を表す。
英文は、この主語と述語がないと始まらないですね。
英語はSVのセットから始まって、その後ろに色々なもの(OとかCとか)がくっつくわけですね。
どれがSでどれかVなのか分からなかったらどうしたらいいですか?
「この文の主語は何?」という質問に、答えられない生徒が意外に多いです。
基本的には、文の最初に出てくる名詞が主語、その後に来る動詞が述語と考えたら十分です。
ただ、主語って言っているけど、冠詞や形容詞とセットで1語とは限らないからね。
ポイント
・The city hall is across from the big bookstore.(市役所は大きな本屋の向かいです)
*この文のS(主語)はThe city hallと3語で、その後の続くbe動詞のisがV(述語)ですね。
英語の文の要素②目的語( O )
続いて目的語(O)です。これも分かりやすいですね。
目的語を簡単に言うと、動作「〜する」を表す述語(V)の対象になる語です。
ポイント
・I know him.(私はトムを知っている)
* I が主語、know が述語ですね。
「知っている」に対して、「誰を?」「何を?」にあたるものが目的語になります。
この例文で言えば、him(彼)が目的語になりますね。
目的語になれるものは「名詞(代名詞)」だけです。
目的語は述語の後ろに置かれて、< V(述語)+ O(目的語)>の形で使われるんですね。
ただし、動詞には他動詞と自動詞と2種類あって、目的語が後ろに来るのは他動詞の時になります。
ポイント
- 自動詞:目的語が後ろにつかない。そのかわりに副詞や前置詞のカタマリなどが付くことが多い。
She works / at the hospital.(彼女は病院で働いている)
*work(働く)は自動詞。目的語がくっつかない。
- 他動詞:目的語を後ろに伴う。
I teach English at this school.(私はこの学校で英語を教えています)
*teachは他動詞で、後ろに目的語Englishが来ます。
V(述語)の後に名詞が来たら、それがO(目的語)と考えたらいいね。
英語の文の要素③補語( C )
続いて補語(C)の説明にいきましょう。
この補語が一番分かりにくいかも知れないね。
さて、補語(C)を一言で説明すると、補語は主語や目的語を説明する語になります。
補語になれるのは、名詞と形容詞です。
例文をみていきましょう。
ポイント
①My name is Taso.(私の名前はタソです。)
* My name が主語、isが動詞です。
Tasoは名詞で補語、主語であるMy nameを具体的に説明していますよね。
②This song makes me happy.(この歌は私を幸せにします。)
* This song が主語、makesが動詞です。
このmakeは目的語(O)と補語(C)を伴って、「make + O + C:OをCにする」という意味です。
meが目的語。happyは形容詞で補語、目的語のmeがどんな状態か説明していますね。
上の例文で見たように、補語(C)は、SVの後に置かれて主語を説明したり、SVOの後に置かれてOを説明したりします。
主語や目的語を言い換えたり、説明をしてるってことですね。
そうだね!
だから、主語(S) = 補語(C) や目的語(O)= 補語(C)のような関係があるよね。
ポイント
①My name is Taso.(私の名前はタソです。)
* My name(主語)= Taso(補語)「私の名前=たそ」
②This song makes me happy.(この歌は私を幸せにします。)
* me(目的語)= happy(補語)「私=幸せ」
ここまでは、文の要素SVOCについて解説をしてきましたが、実はもう1つ大事な要素があるんです。
それは修飾語(句)と呼ばれるもの。
最後にそれを確認しておきましょう。
英語の文の要素おまけ④修飾語句( M )
最後に説明するのは修飾語句になります。
簡単に言うと、SVOCを修飾して意味を付け加えるものになります。
修飾語には、①名詞を修飾して形容詞の働きをするもの、②動詞や形容詞を修飾して副詞の働きをするものがあります。
修飾語句は、SVOCのように文の要素ではないけれど、英文にはほとんど不可欠と言ってもいいくらい大切なもの。
ポイント
①名詞を修飾して形容詞の働きをする
The old man had a bag full of books.(老人は本がいっぱい入ったカバンを持っていた)
*oldはmanを、full of booksは bagをそれぞれ修飾していますね。どちらも名詞を修飾しているから形容詞の働きです。
②動詞や形容詞を修飾して副詞の働きをする
I always study English after dinner.(私はいつも食後に英語を勉強します)
*alwayやafter dinnerはstudyという動詞を修飾しています。動詞を修飾しているので、副詞の働きをしていることになりますね。
SVOCとMの関係がいまいちピンときません・・・。
例えたら、SVOCが英文の骨格みたいなもので、Mが骨格の上に肉をつけている感じだね。
基本的に英文はこのSVOCの組み合わせで成り立っています。
その組み合わせが、最初に紹介した5文型になりますね。
SVOCを知ることは、英文を分析して正しく読むのに必要で、さらに文法書の解説を読んでいくのにも必須事項になりますよ。
まとめ SVOCを知れば英語が分かる
今回は、英文の要素、SVOCについて解説をしました。
ざっくりまとめてみましょう。
SVOCまとめ
- S(主語):英文の主人公。主語になれるのは名詞(代名詞)だけ。
- V(述語):主人公のSの動作や状態を表す。述語は動詞と考えてもOK。
- O(目的語):Vの動作の対象になる語。目的語になれるのは名詞(代名詞)だけ。
- C(補語):主語や目的語を説明する語。補語になれるのは名詞と形容詞の2つ。
- M(修飾語):SVOCを修飾して、意味を付け加える。副詞や形容詞の働きをする。
この文の要素の知識は、英文読解や文法の学習においては、ほぼ必須の事柄です。
とはいえ、やっぱりごちゃごちゃしますね・・・。
まあ、慣れてしまえば大丈夫だよ。
最初はちょっと時間がかかるかも知れないけど、品詞を押さえて、文の要素が分かるようになれば、英文の見え方はかなり違うからね。
品詞やSVOCのお話は、英文法というよりも、それ以前の土台となることです。
焦らず一つ一つじっくりとマスターしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。