英語力を上げるためには「英文法」の理解が必要。
そう考えて文法問題集や参考書に取り組んでも、「そもそも解説や説明の意味がよく分からない」と悩んでいませんか?
この記事では、英語が超初心者のあなたのために、文法問題や参考書の解説を読み解くために必要な英文法のイロハを解説していきます。
今回は「品詞」についての最低限の知識を解説します!
品詞って、名詞とか形容詞とかですよね。あれ正直ってよく分からないです。
英文法を理解する上で「品詞」の理解は必須ですが、「品詞」のすべてを理解する必要はありません。
1時間目は、英文法を理解するのに必要な最低限の「品詞」の知識を押さえておきましょう。
英語の理解に品詞が必要な理由
そもそも、英語を勉強するのに、なんで品詞を知っていないといけないかを説明しますね。
あまり必要性を感じないですけど・・・。
色々な考え方はあるけれど、「ほとんどの英文法や英語構文の説明が品詞を知っていることを前提に書かれているから」だと個人的には考えます。
だから、品詞が分からないと、文法や構文の説明の意味が分からない。その結果、効率よく英語力も上がらない。
例えば、このブログでも紹介している大学入試向け(高校生向け)の文法問題集『Bright Stage』の一番最初の問題(時制)の解説を見てみましょう。
ここでいきなり「副詞」とか「副詞句」という言葉が出てきていますね。
英語が苦手な人は、こういう文法用語でいきなりつまづいてしまう。
実際、私も英語が苦手だったから品詞が分かるまで、解説を読むのが辛かった・・・。
確かにそうですね。僕も、副詞とか名詞とか言われても、あいまいな意味しか分からないです。
品詞を知れば、英文法の理解度も上がります。英語力向上のためには、最低限の知識は身につけておきましょう。
英語10の品詞と三大品詞
それでは英語の品詞についての話を進めます。
「品詞ってなに?」という疑問から解決しましょう。
簡単にいうと、品詞は英単語を働きによって分類したものです。
まだ分かりにくいかもしれないので、10種類の品詞を見ながら働きを確認していきましょう。
品詞 | 働き |
---|---|
名詞 | 人や物の名前。 文の中で主語・目的語・補語になる。 例)pen, desk, happinessなど |
冠詞 | 名詞の前に置かれて、名詞の性質を説明する。a / an(不特定)、the(特定)。 例)a pen (ある1つのペン)、the pen(そのペン) *複数形の名詞の前では a / anは置かない。 |
代名詞 | 名詞の代わりをするもの。 *冠詞は付かない。 例)I, she, you, this, theyなど |
形容詞 | 名詞を説明する(修飾する)。文の中で補語になる。 例)happy, old, beautifulなど |
副詞 | 動詞や形容詞を説明する(修飾する)。 例)always, very, slowly, today など |
動詞 | 動作や状態を表す。 例)be, have, like, knowなど |
助動詞 | 動詞のセットで使って、動詞に意味を加える。 例)can, must, willなど |
前置詞 | 名詞や代名詞の前に置かれる。時や場所などを表す。 例)at, in ,by, toなど |
接続詞 | 語・句・節を結ぶ。 例)and, but, or, because, whenなど |
間投詞 | 話し手の感情や呼びかけを表す 例)oh, ah, wellなど |
こんな感じで10種類の品詞があります。
1つ1つ丁寧覚えていくのが理想ですが、今回は英文法を理解するのに最低限必要な3つの品詞に絞って解説をしていきます。
英文法理解に必須の三大品詞
10種類もある品詞はどれも大切ですが、大切な割にはあまりクローズアップされない3つの品詞について解説します。
いわゆる三大品詞と呼ばれているその3つとは・・・
- 名詞
- 形容詞
- 副詞
この3つです。この3つは「基本的なことは知ってるよね?」という前提で教科書や問題集の解説は書かれています。
しかし実際に、高校1年生に聞いてみても、この3つ品詞を説明できる人はほとんどいません。下手したら高校3年生でも微妙な生徒もいます。
もちろん「動詞」も必須の品詞だけど、「動詞」はイメージが分かりやすいので、「動詞は分かる!」という生徒が多いですね。
それでは、三大品詞の解説です。
この3つを理解すると、文法の説明がスーと頭に入るようになるよ!
三大品詞①名詞
三大品詞の最初の1つは名詞です。
「名詞とは?」を一言で言えば、「名詞は人や物の名前」と言えます。
名詞は、動詞と同じくらいに分かりやすいイメージですね。
「机、イス、黒板、チョーク、教室、先生」のように実際に触れるようなもの(具体名詞)。
「愛、恋、幸せ、結婚、出産」のように考え方とか物事を指すもの(抽象名詞)などがありますね。
日本語に置き換えて考えると分かりやすいですね。
ただし、英語には「数」の概念があるので、数えられる名詞(可算名詞)と数えられない名詞(不可算名詞)という考え方があります。
可算名詞が1つの時にはa / anをつけたり、2つ以上の時には複数形にしたりしますね。
ポイント
pen(ペン:可算名詞)
a pen(1本のペン)
two pens(2本のペン)
この「数」の話は本題から逸れるので、また別の記事で解説をします。
次に名詞の働きを確認しましょう。
名詞は文の中では、主語(S)、目的語(O)、補語(C)として働きます。
「主語、目的語、補語って何??」と疑問に思うかもしれませんが、この話も本題から逸れるので、また別の記事で解説します。
三大品詞①名詞
説明:人や物の名前のこと
働き:文中で主語(S)、目的語(O)、補語(C)になる
三大品詞②形容詞
三大品詞の2つ目は形容詞です。
形容詞を一言で説明すれば、「名詞を修飾するもの」になります。
ここらへんからちょっと曖昧な感じです・・・。「修飾する」っていうのがよく分からないです。
「修飾する」は「説明している」と考えても良いね。
まず、日本語で考えます。
「美しい花」、「幸せな家庭」、「新しい靴」、「赤い靴」のように、名詞を説明しているのが形容詞ですね。
また、「あの花は美しい」、「あの靴は赤い」のようにも使われますね。
ここから英語で「形容詞の働き」について考えます。
ポイント
① a beautiful flower(美しい花), red shoes(赤い靴)
*名詞の前において、名詞を説明していますね。
② That flower is beautiful.(あの花は美しい)
Those shoes are red.(あの靴は赤い)
①のように名詞に直接くっついて使う方法を「限定用法」と呼ばれます。
②の「・・・は〜〜だ」のように使う方法を「叙述用法」と言って、形容詞が補語(C)になっています。
どちらの用法にしても「名詞を説明している」という共通点があることを理解しましょう。
三大品詞②形容詞
働き:①名詞を修飾する②補語(C)になる
三大品詞③副詞
三大品詞のラストを飾るのは副詞になります。
副詞の働きを一言で言うと、「動詞や形容詞」を修飾するものです。
これも、まず日本語で考えてみよう!
①動詞を修飾:「ゆっくり歩く」、「早口で話す」
「ゆっくり」や「早口で」はそれぞれ「歩く」や「話す」という動詞を修飾していますね。
②形容詞を修飾:「とてもきれい」、「とても早い」
「とても」は「きれい」や「早い」という形容詞を修飾しています。
では、英語の置き換えて確認します。
ポイント
① 動詞を修飾する
walk slowly(ゆっくり歩く)、speak quickly(早口で話す)
② 形容詞を修飾する
very beautiful(とてもきれい)、very happy(とても幸せ)
実際には、副詞は動詞と形容詞以外も修飾することもありますが、今回は超初心者向けなので省略しておきます。
また、副詞は、「主語(S)、述語(V)、目的語(O)、補語(C)などにはならない」ことも押さえておきましょう。
三大品詞③副詞
働き:動詞と形容詞を修飾する
注意点:SVOCにはならない
今回はかなりシンプルに解説したけど、まずはこの最低限の知識をしっかり定着させておこう。
ポイント
- 名詞:人や物の名前で、主語・目的語・補語として働く
- 形容詞:名詞を修飾する。補語になる。
- 副詞:動詞や形容詞を修飾する。主語・目的語・補語にはならない
こうしてみると、意外と簡単なルールなんですね。
色々と応用の話はあるけど、これだけ理解できておけばオッケーだよ!
まとめ 単語と一緒に品詞もね!
今回は、超基礎からの英文法として、品詞について解説をしてきました。
品詞の知識は、文法や構文などの理解度が上がるだけでなく、英語を読むにも、書くのにも必須の知識でもあります。
全部をいっぺんに覚えるのは難しいけど、今回の3つの品詞だけでも押さえておきましょう。
さて、名詞・形容詞・副詞の知識を最大限に生かすために、「英単語を見て品詞が分かる」ようにしておきましょう。
tableは名詞で「机」、uniqueは形容詞で「唯一の」みたいに、単語を覚える時には品詞も一緒に覚えよう!
英文法って難しいというイメージを持つ人が多いですが、品詞について知っていたら、意外にすんなりと理解できるようになりますよ。
英文法を一つずつクリアしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。