どうして"Could you〜?"や"Would you〜?"を使うと丁寧な表現になるの?
ポイント
この記事は、中学1年生の娘が抱いた英語に関する素朴な疑問に対して答えていきます。英語教師の父としてのプライドを保つことができるでしょうか・・・。
助動詞のcanやwillを使って、「〜してください」と相手への依頼を表す表現が作れますね。
このとき「助動詞の過去形couldやwouldを使うと丁寧な表現になる」と教わります。
- Can (will) you open the window?(窓を開けてくれませんか。)
- Could (would) you open the window?(窓を開けてくださいませんか。)
さらにいうと、次の表現でも丁寧さが出ると教わっているはずです。
- I want to go to the station.(駅に行きたい)
- I would like to go to the station.(駅に行きたいです)
これまで何の疑問も持たずに、「ただ丁寧になる」というイメージを持って使っていましたし、そのように教えていましたので、ちょっと返答に困ってしまいました。
いやはや、子供の発想には毎回驚かされますね。
ということで、今回もcouldやwouldを使うとなぜ丁寧な言い回しになるのかを調べてみました。
過去じゃないのにwouldやcouldを使うとき
まず考えたのは、「過去じゃないのにwould や couldを使うとき」について考えてみました。
現在の話なのにwould や couldを使うときの代表は「仮定法」ですよね。
ポイント
仮定法は「もし〜なら、・・・だろう」という現実に反すること、願っていることを述べるときに用います。
If I had a lot of money, I would buy a new car.(もしたくさんお金があれば、新しい車を買うだろうに)
*「もし〜」の中では過去形動詞、「〜だろう」の中では助動詞の過去形を使う。
仮定法では、現在の事実とは異なる内容や願望を表すときに、動詞を過去形にしたり、過去形の助動詞を使います。
ここから考えられることは、過去形を使うことで、現実とは違う(離れている)ということを表しているのでしょうね。
つまり・・・
過去形を使うとちょっと離れている感じがする。
そう考えると、現在のことなのに過去形助動詞を使うのもなんか納得できる部分が多いですね。
wouldやcouldを使うと丁寧になるのは離れているから
私なりの結論は次のようなものです。
過去形にすることで「距離感」が出る。
そんなに親しくない人(心理的に離れている人)にはwouldやcouldを使うのが妥当で、そこから「丁寧さ」という発想になったのではないでしょうか。
助動詞 may「〜かもしれない」が、mightと過去形にすることで「少し弱いニュアンスになる」のも同じ理由なのかなと考えます。
まとめ
今回は、「どうして"Could you〜?"や"Would you〜?"を使うと丁寧な表現になるの?」という娘の疑問に答えてみました。
過去形って現在と離れているよね。だから、過去形使うと離れてる感じが出て、あまり親しくない人よく使うから、「丁寧さ」に繋がったんだよ。
一応、この疑問も納得してくれました。クリアーです。
毎回のことながら、自分の勉強にもなりますね。
英語は言葉だから、疑問を持たずに覚えていくのが早いに決まっていますが、疑問を持つという学問的な視点って大切ですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。