英語力を上げるためには「英文法」の理解が必要。
そう考えて文法問題集や参考書に取り組んでも、「そもそも解説や説明の意味がよく分からない」と悩んでいませんか?
この記事では、英語が超初心者のあなたのために、文法問題や参考書の解説を読み解くために必要な英文法のイロハを解説していきます。
この記事で分かること
- 冠詞を付けないニュアンス
- 名詞に冠詞を付けないときの具体例
今回は「冠詞」の第2回目。テーマは「冠詞を付けないパターン」ですね。
前回やった冠詞のaとtheの違いは何となく分かりましたけど・・・。
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【超基礎からの英文法】冠詞を知ろう ① aとtheの違い|7時間目
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名詞の前に"a"や"the"のような冠詞を置くことで、名詞がとりあえず1つのものか、特定のものか、を説明することができました。
- I want a car. どれというわけではないけど1台の車
- I want the car. もう決まってるその車
冠詞を付けることで、漠然とした車のイメージに「ある1台の」や「その特定の」のような枠組みをつけることができます。
「a car」はどれというわけでもないけど1台の車のイメージですね。
ただの車で無くて、その人が乗ってるその車というイメージですね。
英語の名詞、特に可算名詞の単数形には基本的にa/anやtheを付けますが、冠詞を付けないこともあります。無冠詞と呼ばれますね。
どんなときに冠詞を付けないんですか?
まずは、冠詞を付けないときの無冠詞のニュアンスをつかんでおきましょう。
冠詞を付けないときって?
無冠詞のニュアンスを一言で言えば、「枠組が取れてぼんやりしたイメージになる」という感じです。
もっと具体的に言えば次のような感覚。
- 個々の枠がなくて全体的な感じ
- 名詞の枠がぼんやりして動詞の意味を持つ
ちょっと何言ってるのか分からないです。
具体的にパターンを見ていった方が分かりやすいので、無冠詞になるパターンを確認していこう。
無冠詞のパターン①可算名詞の複数形
I like apples. (私はりんごが好き)
一番オーソドックスな無冠詞のパターンは可算名詞の複数形。
個々の1つのりんごという枠がぼんやりして、りんごという種類全体を表します。
1つ1つのりんごではなくて、「りんごというもの」という感じです。
I want an apple.(りんごが食べたい)
一方で、不定冠詞"an"付くと、「どれってわけではないけど1つのりんごが食べたい」という感じがしますね。
applesのような可算名詞の複数形にtheは付きますか?
前回も確認したけど、theは可算名詞の単数・複数、不可算名詞にも付くよ。
There are some apples in the basket. The apples look delicious.(かごの中にりんごがあるけど、そのりんごが美味しそう)
カゴの中に入っているりんごと特定されているので"the" が付きますね。
無冠詞パターン②不可算名詞
Water is turned into steam by heat.(水は熱で蒸気に変わる)
不可算名詞(数えられない名詞)も無冠詞で使います。
数えられない名詞は形が無くて数えることができない。つまり、そもそも「個々の枠がない」ので無冠詞と考えたら良いですね。
ニュアンスとしては「〇〇というもの」という全体的な感じになることが多い。
ちなみに液体のようなものを数えるときは、入れ物に入れると数えられましたね。入れ物に入れると数えられるので、「1杯の水」ならば冠詞が付きますね。
I want a glass of .(水が一杯飲みたい)
不可算名詞は無冠詞で使うときもあるけど、theが付くことはあるので、その点は注意をしましょう。
無冠詞パターン③可算名詞単数形でも無冠詞
可算名詞の単数形では原則的に"a"や"the"のような冠詞をつけますが、例外的に無冠詞のときもあります。
このパターンは名詞という枠がぼんやりする感じ。つまり、形は名詞だけど、伝えたい内容は動詞的になるというものです。
これもちょっと何言ってるのか分からないです。
例文で見た方が分かりやすいので、3つのパターンを見ておこう。
建物や場所
We don't go to school on Sunday. (日曜日は学校に行かない)
この場合のschoolは学校の建物という意味合いよりも、「授業を受ける」という建物の目的(行為)を表していますね。
具体的な建物(名詞)よりも行為(動詞)の意味合いが強い場合には、可算名詞の単数形でも無冠詞になるよ。
このようなパターンで使うものは他にも・・・
- go to bed (寝る)
- go to church (お祈りに行く)
なるほど!ベッドや教会そのものではなくて、寝るやお祈りするという行為が重要な場合ですね!
食事やスポーツ
We often play baseball. (私たちはよく野球をします)
まずは、スポーツをする場合。
これも野球そのものというよりも、野球をプレイするという行為の方に重点が置かれると考えましょう。
Dinner is ready!(晩ご飯できたよ!)
breakfast, lunch, dinner, supperのような食事にも冠詞が付きません。これも食事そのものよりも食べるという行為の方に重点が置かれると考えると分かりやすいですね。
交通手段など(by + 無冠詞名詞)
I come to school by bike.(学校には自転車できます。)
交通手段も、名詞に表される手段よりも、行為に重点があると考えたら良いですね。
通信手段も同様の扱いです。
by telephone(電話で)、by internet(インターネットで)、by mail(手紙で)
無冠詞のまとめ
今回は、名詞に冠詞を付けないとき(無冠詞)の基本的なニュアンスと代表的な例を見てきました。
無冠詞は、「名詞の枠がちょっとぼんやりとする感じ」という基本ニュアンス。
この記事で見てきたような代表的な例以外にも、無冠詞で使うパターンは他にもあります。
例えば、人の名前などの固有名詞や月や曜日も無冠詞ですね。
もっとも、ある名詞が常に無冠詞ということはあまりないので、ケースバイケースで考えていけば良いと思いますよ。
water(不可算名詞)は、一般的な「水」という意味では無冠詞ですが、「海域・水域」という意味では the water(s)として使われます。
こうしたちょっとした変化に敏感になると、よりいっそう英語の理解が進みますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。