
英単語が覚えられない・・・。何か覚えるコツとかありますか?
英語の勉強で一番苦労するのは単語の暗記。
「覚えた!」と思っても、次の日にはすぐ忘れてしまうこともよくあります。
悩み
- 英単語がなかなか覚えられない。
- 暗記が苦手ですぐに忘れてしまう。
- 英単語を覚えるコツが知りたい。
英語学習にとって、単語力はとても大事だけど、本当に苦労するよね。

特に、暗記が苦手な人にとっては、英単語を覚えることは死活問題ですね。
でもちょっとしたコツで、丸暗記せずに英単語を増やすことができますよ。

それは是非知っておきたいです!コツって何ですか??
単語のつくりを意識するんだよ。

この記事では、英単語を3つのパーツに分けて単語を覚えていく方法を紹介しています。
英単語を記号として丸暗記するのではなく、パーツごとの意味を知ることで、英単語はずっと覚えやすいものになりますよ。
この記事を書いた人
現役英語教師(20年目)。高校3年時、1日14時間の独学で偏差値40台から80まで上げる。浪人を経験し、文学部英文科から英語教師の道へ。英検1級一発合格・TOEIC満点。教育困難校からトップ校で勤務。abcを書けない生徒から東大・京大を受験する生徒まで指導経験あり。
この記事で分かること
- 単語の効果的な覚え方
- 単語のパーツ(接頭辞・語幹・接尾辞)
- 押さえておくべきパーツ
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英単語の覚え方のコツ 単語をパーツに分けて考える

単語を3つのパーツに分けて考えるのが英単語の覚え方のコツになります。
漢字を覚える時に「へん」や「つくり」を意識すると、覚えやすいですよね。

漢字の「へん」や「つくり」には意味があるから覚えやすいですね。英単語にも同じようなものがあるんですか?
英単語も3つのパーツに分けて考えると良いよ。

英単語の3つのパーツ
単語=【接頭辞】+【語幹】+【接尾辞】
- 接頭辞:方向や性質
- 語幹 :動作
- 接尾辞:品詞・場所・人
(例)in・depend・ent
- in(接頭辞)「否定」の意味
- depend(語幹)頼る
- ent(接尾辞)形容詞にする働き
「頼ることがない」→「自立した」

分解してそれぞれの意味が分かると記憶に残りやすい気がします。
パーツの意味を理解すれば、丸暗記よりも記憶に残るし、応用がきくからね。

代表的な接尾辞や接頭辞、そして語幹をいくつか知っておくと、頭に残りやすいですね。
さらに、知らない単語に出会った時に、3つのパーツから大まかな単語の意味を推測できますよ。
では押さえておくべき代表的なパーツを紹介していくよ。

英単語の覚え方のコツ 押さえておくべき接頭辞

英単語の覚え方のコツとして、まずは「押さえておくべき接頭辞」を確認していきましょう。
結構たくさんあるから、さっと確認するだけで十分だよ。

接頭辞 | 意味 | 単語の例 |
---|---|---|
pro- | 前へ | pro-spect(見る) 先を見る→見込み |
pre- | 前もって | pre-dict(書く) 前もって書く→予言する |
con- / com- | 一緒に | com-pany(パン) パンを一緒に→仲間 |
in- / im- | 中へ・否定 | in-spect 中を見る→検査する |
re- | 再び・後ろへ | re-act(行う) 再び行動→反応する |
ex- | 外へ・元の | ex-press(押す) 外へ押し出す→表現する |
sub- | 下に | sub-way(道) 下の道→地下鉄 |
ad- | 〜の方へ | ad-mit(送る) 〜の方へ送る→認める |
dis-/di- | 離れて | dis-cover(覆い) 覆いを離す→発見する |
ob- | 反対へ | ob-ject(投げる) 反対へ投げる→反対する |
inter- | 間に | inter-rupt(壊す) 間で壊す→邪魔する |
trans- | 超えて | trans-port(運ぶ) 超えて運ぶ→輸送する |
per- | 貫いて/完全に | per-sist(立つ) 立ち続ける→固執する |
se- | 離れて | se-lect(選ぶ) 離れて選ぶ→選び出す |

見たことあるものばかりですね。
よく使われるパーツだからね。ここらを押さえておくと単語の意味を覚えやすくなるよ。

この接頭辞が単語の意味の中心の語幹と結びついて、いろんな単語が作られていきます。
それでは語幹を見ていこうね。

英単語の覚え方のコツ 押さえておくべき語幹

次の英単語の覚え方のコツは「語幹」になります。
単語の意味の中心を担うものだからたくさんあります。代表的なものだけを紹介します。
語幹 | 意味 | 単語の例 |
---|---|---|
dic(t) | 書く | in-dicate「中に書き込む」 →「指示する」 |
duce | 導く | pro-duce「人前に導き出す」 →生産する |
form | 形作る | con-form「一緒に形作る」 →一致する |
ject | 投げる | sub-ject「(先生が)下に投げる」 →主題・教科 |
port | 運ぶ | im-port「中に運ぶ」 →輸入する |
pose | 置く | pro-pose「前に置く」 →提案する |
vol | 回転 | re-volution「再び(時代が)回る」 →革命 |
spect | 見る | re-spect「再び見るくらい」 →尊敬する |
vis | 見る | re-vise「再び見る」 →改訂する |
1つの語幹に複数の接頭辞がくみ合わさって、いくつもの英単語ができます。
例えば、語幹:ject(投げる)で考えてみると・・・
- in-ject:中に投げる→注入する
- e-ject:外に投げる→投げ出す
- sub-ject:下(の人)に投げる→主題
- inter-ject:間に投げる→間投詞
- ob-ject:反対側に投げる→反対する
- pro-ject:前もって投げる→計画する
- re-ject:後ろに投げる→拒絶する

接頭辞と語幹の意味が合わさって英単語の意味ができているんですね!
1つの語幹でいくつもの単語が覚えられるから丸暗記よりずっと記憶に残るはずだよ。

英単語の覚え方のコツ 押さえておくべき接尾辞

最後の英単語のコツは「接尾辞」を押さえておきましょう。
接尾辞は主に品詞を作る働きが多いね。

名詞と形容詞を作るものが多いです。
まずは、名詞を作る接尾辞を見ていきます。
名詞を作るもの
- -sion / -tion : explanation(説明)
- -ment : enjoyment(喜び)
- -ance : assistance(援助)
- -al : approval(承認)
- -ness : kindness(親切)
- - (i) ty : equality(平等)
動詞や形容詞の後ろにくっついて、名詞を作っています。
続いて、形容詞を作る接尾辞です。
形容詞を作るもの
- -al : emotional (感情的な)
- -ous : industrious(勤勉な)
- -ic : atomic(原子力の)
- -y : cloudy(曇りの)
- -ful : beautiful(美しい)
- -able / -ible : believable(信じられる)
- -ive : massive(巨大な)
- -ish : childish(子供っぽい)
名詞の後にくっついて、形容詞を作っています。
名詞・形容詞を作るもの以外で重要な接尾辞は、動詞と副詞を作る接尾辞です。
その他 重要なもの
- 動詞を作る[ -en / -fy / -ize ]
- strengthen(強化する)
- simplify(単純化する)
- realize(実現させる)
- 形容詞と名詞を作る[ -ly ]
- 形容詞+ly = 副詞 slowly(ゆっくりと)
- 名詞+ly = 形容詞 friendly(友好的な)

語尾に注意すると品詞が見えてきますね。
単語の3つパーツを知っておけば、単語を覚えやすいだけでなく、他にもいいことがあるよ。

今回紹介した【接頭辞・語幹・接尾辞】の知識があれば、英文を読んでいる時に出てくる未知語の予想もできます。
「未知語の予測」については、別の記事でまとめていますので、合わせてお読みください。
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英語長文の読み方のコツ【知らない単語は推測して乗り切ろう】|現役英語教師が解説
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英単語のパーツを知るために役立つ本

英単語を覚えるコツ「単語のつくり」を意識した覚え方を紹介しました。
この方法を利用すると、丸暗記で単語を覚えるよりも、興味をもって単語を覚えることができます。
記憶に残りやすいから、単語力もアップすること間違いなし。
もっと詳しく単語の「つくり」や「成り立ち」を知りたい人は次の本を参考にしてください。
『英単語の語源図鑑』は100個の語源(語幹)で10000語をカバーするというもの。接頭辞や語幹をイラストで示してあるので、イメージしやすいですね。

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『語源とマンガで英単語が面白いほど覚えられる本』333個の英単語を扱っていますが、すべて4コマ漫画がついていて、楽しく単語の成り立ちが学べます。


イラストがあった方がイメージを持ちやすいですね。
こうした語源に関する本は「必死に覚えよう」とするよりも、読書感覚で楽しんで読んでください。
語源や単語のつくりについての知識が増えていくと、英単語が無機質な記号のようなものではなく、1つ1つの意味を意識して覚えられますよ。
英語力は単語力。語源やつくりを知れば、楽しんで単語を増やすことができる。

最後までお読みいただきありがとうございました。