studyに「s」を付けるとき、なんでstudiesになるの?
どうして「y」を「i」に変えないといけないの?
ポイント
この記事は、中学1年生の娘が抱いた英語に関する素朴な疑問に対して答えていきます。英語教師の父としてのプライドを保つことができるでしょうか・・・。
「主語が3人称単数で現在形のときは動詞に-sを付けましょう」
いわゆる「3単現」の「s」ですね。「3単現のs」については、以前解説しました。
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【三単現のSって何?なぜ動詞の後に-sを付けるの?】中学生の娘の素朴な疑問に答えてみた(その6)
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さて、この動詞「s」を付けるのにもいくつかルールがありますよね。
3単現の s のルール
- -sを付けるだけ(like→likes)
- 語尾が「s, sh, ch, x, o」の単語には-esを付ける。(pass→passes)
- 語尾が「子音字+y」の単語は、y を i に変えて-esを付ける。(carry→carries)
- haveはhasにする
うちの娘が気にしているのは、3つ目のルールですね。
確かに、y を i に変えずに-sを付けるだけの方が簡単で良いのに、なんでわざわざ変える必要があるのでしょうか。
yをiに変えて-esを付けるのは誤解を防ぐため
まず結論から言うと、y を i に変えて-esを付けるのは、違う単語に勘違いされないためです。
違う単語に勘違いされることなんかあるの??
日本人には分かりにくいかも知れないけど、-sを付けるだけでは、もともとの単語がわかりにくくなるものもあるんだよ。
それでは、-yで終わる単語を-iesと変えるものについて、もう少し詳しくみていきましょう。
語尾が「子音字+y」は y を i に変えて-esのルール
まず、基本のルールを確認しましょう。
語尾が「子音字+y」の単語は y を i に変えて-esを付けます。
子音字??
子音というのは、母音ではない音のことだね。
すごく簡単に説明すると、母音とは[a],[i],[u],[e],[o](アイウエオ)の音のこと。
「アイウエオと読まない文字が子音字だ」と考えたら十分です。
ポイント
①語尾が「母音+y」の単語
enjoy, buy, say など。
*「-oy, -uy, -ay」 と、yの前がアイウエオになっていますね。
→enjoys, buys, saysのように、ただ-sを付けるだけです。
②語尾が「子音+y」の単語
try, hurry, study, fly など。
*「-ry, -dy, -ly」と、yの前がアイウエオではありません。この場合には y を i に変えて es を付けます。
→tries, hurries, studies, flies
語尾が「子音字+y」に-sを付けるだけで誤解を生む理由
ここから本題の『語尾が「子音字+y」に-s付けると誤解を生む』理由を考えていきましょう。
例としてstudyで考えていきます。
studyに-sを付けて、studysとした場合の発音の仕方を考えます。
普通に考えると、「スタディイズ」と発音しそうなところですが、もう一つ可能性がありますね。
他の読み方ってどういうこと?
「y」という文字の発音の仕方はざっくり2つあります。
- 「イ」と読む:study(スタディ)のyです
- 「アィ」と読む:try(トライ)のyです
つまり、studysとすると、「スタディイズ」または「スタダイズ」と発音する可能性があることになります。
もし、「スタダイズ」と発音してしまうと、もとの「スタディー」とはかなり違った音になりますね。
どんな単語に-sが付いているのかが分かにくくなる可能性が出てくるね。
他にも、flyをflysにした場合も、「フリス」と読まれる可能性があり、もともと「フライ」だったかどうか分からなくなるかも知れない。
だから、もともとの英単語が分かるように、y を i に変えて-esを付けているんですね。
まとめ
今回は、「なぜstudyがstudiesになるの?」という娘の疑問に答えてみました。
もとの単語が分かりにくくなるから、y を i に変えて-esを付けてるんだよ。
ということで、一応この疑問にも答えることができました。
しかし、毎度ながら予備知識のない子供の疑問っていうのは、度肝を抜かれます。
先生が当たり前と思っていることでも、子供に取っては当たり前のことではないんですね。うちの子供にとっても、私にとっても良い刺激になっております。
次はどんな疑問でしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。