2023年も12月を迎えるこの時期は、高校3年生にとってかなり大切でナーバスな時期ですね。
12月の終わりになれば私立大学の入試も始まるし、なんと言っても「大学入学共通テスト」まであと1ヶ月ちょいと言う時期です。
今年度は令和6年1月13日(土)、14日(日)に実施で、例年通り、英語の筆記・リスニングは1日目の最終科目です。
15時10分から筆記が始まって、休憩などを挟むものの、リスニングが終わるのは18時10分です。なかなかにタフな日程ですね。
最後の1ヶ月って何やったら良いんですか?
大学入学共通テストを控えて、最後の追い込みの方法に悩んでいる英語が苦手な人も多いでしょう。
色々なことに手を出すよりも、ターゲットを絞って残りの1ヶ月を使う方が効率的です。
今回は、大学入学共通テストまでのラストスパートに取り組むべき勉強について解説するよ!
この記事では、大学入学共通テスト(筆記)を短期間でスコアアップができる方法を解説します。
残り1ヶ月で、少しでも良い点数を取りたいと願っている受験生の参考になれば幸いです。
大学入学共通テスト(筆記)の短期間攻略に必要なのは語彙力
まず、結論から。
大学入学共通テスト(筆記)の点数を短期間で上げるには、語彙力を付けることです。
スコアアップの色々な方法があると思うけど、語彙力強化が一番確実で手っ取り早い方法。
結局、英語力は語彙力です。
なぜ、語彙力強化が一番手っ取り早いのかを説明していきますよー。
大学入学共通テスト(筆記)の特徴は?
大学入学共通テストを受験しようとしている高校3年生は、これまで模試をたくさん受けているので、いまさらでしょうが、このテストの特徴は・・・
すべて英文読解問題
これに尽きます。
詳しい分析は別の記事でしていますので参考にしてください。
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【大学入学共通テスト】 英語(筆記)の分析から読み解く傾向と対策|現役英語教師が解説
続きを見る
その分析の時にも書いていますが、大学入学共通テストの設問はまったく難しくありません。
問題にひねりも引っかけも少ないし、答えの該当箇所も分かりやすい。
共通テストの英語(筆記)は、英文が読めさえすれば、答えはすぐに分かる問題ばかり。
当然だけど、英文が素早く読める力が求められていることになりますね。
では、次に英文を素早く読む力を身に付けるにはどうしたら良いのか、と言う話をします。
大学入試共通テストの英語は全部英文読解で設問はシンプル。
素早く英文を読む力があれば高スコアが狙える。
英文を早く読む力を身に付けるには
英文を早く読む力を身に付けるには、いくつかの方法があります。
このブログでも紹介していますが、次の5つの練習方法が効果的です。
英文を早く読む勉強方法
- 語彙力の強化
- 英文法の学習
- リーディングスキルの練習
- スキーマを増やす
- 英語多読
実際、これら5つの学習方法を併用しながら勉強していくと、リーディング力がかなり上がりますが、「短期間で」と言う点で、優先順位を考えた時に、一番大切なのは①の語彙力の強化になります。
英文法理解と定着やリーディングスキルの獲得などは読解には必須の知識や技術だけど、1ヶ月弱で効果が出るかと言うと微妙です。
英文法やリーディングスキルの定着には少なくとも3ヶ月くらいの時間は必要ですので、「残り1ヶ月で」となると時間効率はあまり良くない。
残り1ヶ月弱で確実に英文読解力を上げるには、英文の中の未知語を1つでも減らすことが簡単で手っ取り早い。
そのために語彙力を強化していくことが一番効率的になります。
英文を読む力を身に付ける方法は色々あるが、語彙力を強化すれば短期間で効果が出る。
語彙力強化は具体的に何をすれば良いのか
では語彙力強化として、「具体的に何をすれば良いのか??」と言うことを最後に解説していきます。
そうですね!それが知りたいです!
具体的には、市販の単語帳を使って覚えていくのが一番効率的。
市販の単語帳はどれも約2000語くらいの単語が載っています。全部覚えることができたら理想だけど、共通テストなら7割くらいで十分です。
つまり1400程度の単語を覚えておけば大丈夫。
具体的な単語帳で見ていきましょう。
大学受験の単語帳と言えば、信頼と実績の「ターゲット1900」ですね。これを使って考えみましょう。
「ターゲット1900」は3部構成になっています。
- Part 1 常に試験に出る基本単語800語
- Part 2 常に試験に出る重要単語700語
- Part 3ここで差がつく難単語400語
この単語帳「ターゲット1900」であれば、Part 1とPart 2の1,500を覚えたら、共通テスト対策としては十分です。
他の単語帳でも、大体は「必須の単語」と「難単語」で分かれています。
共通テストでは難単語には手を出さずに、必須単語を固めていくことが大切。
いわゆる難単語は、みんなにとっても難しいから差は付きにくいが、必須単語を知らないと、他の受験生との差が付きやすい。
さらに言うと、難しい単語を知らなくても、英文の大筋が意味不明になることはあまりない。
一方で、必須単語・頻出単語を知らないと、英文の大筋が分からなくなることがあります。必須の英単語を確実に押さえておくことが、英文読解力につながります。
どの英単語帳でも、数としたら約7〜8割くらい1500語程度の単語が、必須の頻出単語として設定されています。
残り1か月で確実にモノにしていきましょう。
難しい単語ではなくて、必須・頻出単語をきっちりと押さえることが大切。
どんな単語帳を使ったらいいのですか??
大学入試に対応しているようなものであれば、どれを使っても大差ない。高校3年生なら学校で購入しているものがあると思うからそれで十分だよ。
単語帳を使っての短期集中のコツ
さて、最後に単語帳を利用した短期集中で語彙力を身に付けるコツについて説明しておきます。
市販の単語帳には、例文が豊富なもの、確認問題のアプリ、音声アプリなど色々な種類のものが付属していますが、時間がない場合はいろんなものに手を出さないようにしましょう。
もちろん例文を確認しながら単語を覚えることは、その単語の使い方を知ることができてとても良いこと。また、1つの単語に多くの意味を持つようなもの(多義語)をいちいち覚えておくのも大事。さらに、スペルを覚えることも当然必要なこと。
しかし1ヶ月という時間設定で結果を出すには、まず「英単語を見て、中心となる日本語の意味(イメージ)を思い付くことができる」ということだけに集中しましょう。
派生語なんかも気になるところだけど、とりあえずざっくりとした意味を1つ押さえる(上の図で言えば赤い丸のところ)という感じでいきましょう。
1ヶ月で語彙力を上げるためには、まずはざっくりとした意味を捕まえていきます。派生語や用法は後回しで構いませんよ。
結局手っ取り早いのは単語力です
英文読解力を鍛える方法はいくつもありますが、短期間でドーピング的に英文読解力を上げたいのなら、単語力を付けることが一番手っ取り早い。
単語力が増えることで・・・
- 未知語が減って読み取れる情報が増える
- 未知語が減って読むスピードが上がる
少なくともこの2つの効果があります。
特に、読み取れる情報量が増えるのは、英文読解の問題を解くには大きな効果ですね。
夢がない話かもしれないけど、英語力の土台はやっぱり単語力です。
「ラスト1ヶ月何をしたらいいのか。」と言われると、やっぱり「単語を増やそう」になります。
最後まで、入試の直前まで、諦めずに単語を覚えてみましょうね。