英語長文の問題集っていろいろありすぎて、どの問題集を使ったら良いのか分からない。
「英語長文の勉強をしよう!」と意気込んでみても、英語長文の問題集もたくさんあって、どれを選んだらいいのか悩みますよね。
この記事の内容
- 長文問題集の何を選んだら良いか分からない
- 長文問題集の選び方が知りたい
英語長文問題集も目的によって選ぶものが変わってくるよ。
一口に英語長文の問題集と言っても、どんな力を身に付けたいかで、どの問題集を選ぶべきかも変わってきます。
この記事では、私自分が実際に使ってきたものや授業で利用したものの中から「これは!」と思えるものを紹介します。
この記事で分かること
- 英語長文問題集の選び方
- オススメの英語長文問題集10冊
注意
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英語長文問題集を選ぶポイント
英語長文問題集と言ってもいろんな目的や種類があり、何を基準に選ぶのかが問題になります。
英語長文問題集は大きく2種類と考えたら良いよ。
2種類の長文問題集
- 読み方を学ぶための問題集(参考書)
- 読む練習をするための問題集
まず、『読み方を学ぶための問題集』で「どうやって英語を読み解いていくか」、つまり「英文を読むスキル」を学ぶ必要があります。
「読むスキル」を学ばずにやみくもに英語長文を読んでも、効果は上がらないよ。
「英文の読み方」を学んだら、それを自分のものにするために、『読む練習をするための問題集』で読む量を増やしていきましょう。
読む量を増やすことで、英語を読む技術が身に付くだけでなく、英文を理解するために必要な「スキーマ (背景知識)」を増やすことができます。
なるほど!「読み方」を学べるものを先にやると効果的なのね。
今回は、「読み方を学ぶ英語長文問題集」と「読む練習するための問題集」をそれぞれ5冊ずつ紹介します。
自分のレベルや目的とあったものを1冊でも手にして、実際に読む練習をしてみましょう。
英語長文問題集【読み方が学べる5冊】
まずは「英文の読み方を学ぶ」ための英語長文問題集です。
「英文の読み方を学ぶ」問題集は、おもに「精読」するための問題集になります。
「精読」は、一語一語の働きを考えながら細かく丁寧に読むことだよ。
まずは、精読を中心に読むスキルを身に付けていきましょう。
『基礎英文問題精講』伝統の旺文社の緑!
精読といえばこの「基礎英文」は外せない。王道中の王道。かなりの受験生がおすすめの参考書にあげている一冊。
これは有名ね。聞いたことがあるわ!
「基礎」とあるけれど正直言って基礎ではなく、やや難解ですが、大学入試においては名著です。
ココがおすすめ
- 英文読解に必要なほぼすべての構文を網羅している
- 思想や文化などの様々な分野の英文をカバーしている
- 問題数が多い
「基礎英文」1冊で入試に必要なほぼすべての構文の学習ができ、いろいろな分野の英語が読めます。
100題以上(!)の英文に取り組むこともできますよ。
オススメの基礎英文だけど、いくつかの注意点がある。
ココに注意
- 読み方というより構文の学習がメイン
- 基礎ではなくて中級者向け
- 解説が簡素すぎる
まったくの初心者には向かないのね。
『基礎英文問題精』は、ある程度英語の基礎力がある人向けの問題集になります。
この問題集のおすすめの使い方は、問題を解くだけでなく、ノートに英文の日本語訳をすることです。日本に直すという作業で、自分の理解できないところが把握でき、グッと読解力が上がります。
『入門英文問題精講』基礎英文の入門版!
『基礎英文問題精講』が少し難しいと感じる人は、この入門版をおすすめします。
伝統と実積の『基礎英文』を現代風に作り直しています。英文は新しいものへ、テーマも必須のものに絞っており、入門という名にふさわしいものになっています。
ココがおすすめ
- 解説が圧倒的に丁寧で細かい
- イチから解釈が学べる
- 文法の解説動画付き
- 著者が竹岡広信
竹岡広信・・・?
竹岡先生は、カリスマ英語講師の一人。
「どんな人???」という人は、次の動画をご覧くださいね。人となりがよくわかりますよ。
竹岡先生の解説動画とか神すぎる!旺文社すごい!
『入門英文問題精講』は一番最初の精読の問題集としておすすめします。
大学受験のための英文熟考(上・下巻)
続いては『大学受験のための英文熟考』です。
コンセプトは「英文法以上英語長文以前」ということで3〜5行程度の短い英文を読んでいく練習をします。
ココがおすすめ
- 竹岡先生の講義CD付き
- 1題が短いので取り組みやすい
- 1題につき1つのテーマなので学びやすい
- 1題が短いわりに解説が詳細でかゆいところに手が届く
「長文問題以前」という設定なので、やや易しいレベルの短い英文を読むので、「英語長文が苦手・・・」という人にはとても取り組みやすいですね。
英語長文で読み間違いをしそうなところをしっかりと学習できるよ。
英語リーディング教本
続いて『英語リーディング教本』
英文を読むのに、英語の形・品詞から働きを判断して、どんな英文でも正しく読むことを目指しています。
この読み方がマスターできたら、絶対に読み間違わない読解力が身につきます。
ココがおすすめ
- 英文法や品詞の判断などの基礎から学べる
- 説明が丁寧で抜けがない
解説が本当に細かくて丁寧です。
どうやって正解の読み方にたどり着いたのか、思考の軌跡がすべて説明されている。
じっくり読めば、英文を正しく読む考え方が明快に分かります。
ココに注意
- 英文法(特に5文型)の考え方が従来のものと違う
- 説明が丁寧すぎて読むのが苦手な人はしんどいかもしれない
この『英語リーディング』教本の内容に、最初は戸惑うことがあるかもしれません。
しかし、「ここまで考える??」と思うくらい徹底的に理詰めで考えていく読み方は本当に感動ものです。
英文解釈教室
最後は『英文解釈教室』です。もはや伝説となっている英文解釈の問題集。受験参考書の神様と言われた伊藤和夫先生の本です。
難易度は少し高めながら、分かりやすい語り口で、丁寧に解説してくれています。これ1冊やり切ったら、英文解釈の力は相当つきます。
ココがおすすめ
- 歯応えのある英文をたくさん読める
- 1つのテーマに対して例題が豊富でいろんなパターンを学べる
出版年(初版1977年,改訂版1997年,新装版2017年)はかなり古めですが、色あせない名著です。
細かいところまでもれなく、きっちりと解説してくれます。
ココに注意
- 問題集の取り組み方の説明がない
- 英文のレベルや題材はやや難しい
- 基本的な文法が身についている必要がある
「初版が古いし、何したらいいのかよく分からない・・・」と敬遠している人がいるのがとても残念。
親切設計ではないかもしれないけど、良いからこそ長年出版されているんだよね。
ここまでは読み方をマスターするための問題集を紹介してきました。
英語力は、「理解が半分、練習が半分」と言われているよ。
理解だけでは十分とは言えません。残りの半分の練習による慣れが必要ですね。
次は、練習のための英語長文問題集ね。
英語長文問題集【練習するための5冊】
続いて、英語の読み方を自分のものにするため、練習するための英語長文問題集を5種類ほど紹介します。
どれもおすすめだが、量を増やすためにたくさんの英文に取り組んでほしい。
『やっておきたい英語長文』シリーズ
まずは『やっておきたい英語長文』シリーズは、英語長文の練習としてはお手軽な問題集。
英語長文の長さによって、「300語、500語、700語、1000語」と4種類あります。
ココがおすすめ
- 長文の長さから自分に必要なものを選択できる
- 英語長文によく出るテーマについてまんべんなく学習できる
解説は語句や構文が中心で過不足のないレベル。すべての英文のSVなどの詳細な解説が必要な人には向かないかもしれません。
英語長文が苦手な人には、まず300語レベルがおすすめです。
『大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス』シリーズ
『大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス』は大学入試に頻出のテーマを学ぶのに最適です。
著者はスタディサプリでおなじみの関正生さん。分かりやすい講義が評判ですね。
ココがおすすめ
- 比較的新しい英語長文の頻出テーマが学べる
- ネイティブによる音声がダウンロードできて耳の訓練もできる
- 標準・応用・発展の3種類あるので自分のレベルに合わせて選べる
旬(流行り)の英文が読める数少ない英語長文問題集。
長文問題の解説としては過不足ないレベル。『やっておきたい』シリーズより詳細な解説です。
最近の英語長文の傾向を学びたい人におすすめです。
『入門英語長文問題精講』
『入門英語長文問題精講』は、旺文社の名著『基礎英語長文問題精講』の入門版としての位置付け。
解説・音声・解説動画の3点セットで、きっちりと英語長文を学習することができます。
ココがおすすめ
- 24題の英語長文は易から難へ配列されていて取り組みやすい
- SVOC・節・句の構造などの解説が詳しい
「問題精講」シリーズは「古臭い」というイメージがあるけれど、「入門」シリーズは2019年に改訂されています。
「問題精講」のエッセンスを現代風に焼き直していて、今の入試にも通用するものになっています。
『合格へ導く英語長文読解 RISE』シリーズ
Z会の『合格へ導く英語長文読解 RISE』は4つレベルがあって、自分の英語力に合ったものが選べます。
解説の詳しさと演習問題のバランスが取れています。
ココがおすすめ
- 解説が詳しいわりに問題数が多い(15題)
- 自分のレベルに応じて必要なものを選択して学習できる
- 難解な文に関してはピンポイントで詳細に解説している
- 問題もマークから要約まで一通り練習することができる
このシリーズ、かなり良い問題集なのですが、人気がないのが不思議。Z会ってあまり参考書の宣伝をしないからでしょうか。
基礎編から最難関編まで、このシリーズで段階的に練習していけば読解力は格段に上がりますね。
生徒にはかなり好評の問題集でしたよ。
『構文把握のプラチカ―英文解釈』
最後に紹介するのは、河合塾の『構文把握のプラチカ―英文解釈 』になります。
プラチカシリーズの中では「別格」。
とても使える問題集です。『速読の・・・』『精読の・・・』と間違えないでくださいね。
ココがおすすめ
- 構文把握の練習ができる
- かなり歯応えがある英文
- 解説が相当詳しい
「長文問題集」というよりも、4,5行の英文を読んで構文を把握する練習向けの問題集になります。
レベルとしては難しい分類になります。記述対策をしておきたい人にはおすすめの問題集です。
英語長文問題集は使う順番が大切
今回は、鉄板の英語長文問題集について紹介をしてきました。
英語長文問題集は、まず読み方をしっかりと学べるものを利用し、英語長文を読む練習量を増やしていきましょう。
英文を読み方と同時にリーディングスキルも身につけていこう。
リーディングスキルってなに?と言う人は、別の記事でまとめていますので、合わせてお読みください。
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英語リーディングの伸びる勉強法【5つの手順で攻略】
続きを見る
今回紹介した問題集が、みなさんの英語力の向上の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。