夏は受験の天王山。
そう言われるほどに大学入試にとって夏休みの過ごし方はとっても大切。
なぜなら、現役の高校3年生にとっては夏休みは授業がなく、自分が自由に使える時間が普段の2倍以上あるわけで、苦手教科の克服や得意教科のレベルアップなどに取り組めるからです。
夏休みの過ごし方が受験の結果に直結する、と言っても過言ではないですね。
この記事では、夏休みの英語の勉強のポイントから具体的な方法までを紹介しています。夏休みにどんな勉強をしたら良いのかと悩む受験生向けのお話になっています。約1ヶ月の夏休みを有効に使って、レベルアップを図りたい人はぜひ参考にしてください。
夏休みの勉強の3つのポイント
まず、最初に夏休みでの英語の勉強の3つのポイントについて。
いきなり勉強をするよりも、まずこの3点をしっかり押さえて勉強をスタートすると、効果はググッと上がります。
- 勉強する内容を厳選する
- 繰り返し何度も教材を使う
- 勉強に集中できる環境を作る
この3つだけ。これだけ押さえときましょう。
もう少し詳しく、この3つのポイントを確認していきますね。
勉強する内容を厳選する
まず1つ目は「勉強する内容を厳選する」こと。
せっかくの夏休みということで、「あれもこれもしたい!」というのは理解できるけど、英語だけ勉強すれば良いわけではないですよね。
国公立大学を受験する人は、5教科6または7科目を勉強しないといけない。英語だけで考えても、英単語・熟語、英文法、長文、英作文、リスニングとやることはたくさんあります。いくら夏休みと言っても、これらを全部やるきるのはちょっと難しい。
もちろん全てをまんべんなくできる人もいるが、多くの場合はどれも中途半端になってしまう。
苦手を克服するのか、得意なものをもっと伸ばしたいのか、自分なりのテーマを決めて、勉強する内容を絞り込んで、それを完璧に仕上げていく、という考え方の方がいいですね。
繰り返し何度も勉強する
2つ目は「繰り返し何度も勉強する」こと。
これは1つ目の内容の厳選と密接に関係していますね。つまり、厳選した内容・教材を何度も繰り返し勉強していくことが大事です。なぜかというと、学習内容をたった一度勉強しただけで、完璧に身に付けることはほとんどあり得ないからです。
例えば、単語帳を1冊暗記しよう!と決めて、夏休みの期間に1周しただけで、完璧に暗記できるわけはない。何度も繰り返して単語帳に取り組んでいかないと覚えることはできない。
英文法にしても、何度も参考書を読んだり、問題を解いたりして、身に付いていくものです。たった一度問題を解いただけでマスターできるものなら英語が苦手な人なんていないはず。
ですから、夏休み取り組む教材を厳選したら、その決めた教材を何度も勉強することを忘れないでくださいね。
勉強に集中できる環境を作る
3つ目は「勉強に集中できる環境を作る」こと。
環境づくりでの最初のステップは、勉強する場所を決めることでしょうね。自宅、図書館、学校、塾の自習室など、勉強ができる場所はたくさんあるけど、邪魔されずに勉強に集中できるところを見つけましょう。
ちなみに、私は浪人時代には図書館に朝からこもって勉強をしていました。図書館はエアコンが効いて涼しいし、何より静か。さらに、知り合いも周りにいないので、邪魔されずに自分のペースで勉強できますからね。
自宅で勉強するのも悪くないけど、テレビやスマホやPCやマンガなど、誘惑がたくさんあったり、家族に話しかけられたり、と誘惑も多い。人に合わせず自分のペースで勉強ができるスペースを見つけましょう。
ここまでは夏休みの勉強の3つのポイントについて解説してきました。
それでは、次に「具体的に何をしたらいいの??」と悩んでいる人に向けて、具体的な勉強内容を紹介していきます。
夏休みに英語で取り組むべき内容
夏休みに、英語の勉強って何をしたらいいのかをもう少し具体的に話していきます。
英語の勉強のパターンには大きく3つあると思います。
- 英語が苦手でどうにもならない。
- そこそこ点が取れるけど苦手な分野がある。
- 普通に点が取れるけどもっと伸ばして、得点源にしたい。
もちろん他にもあるかもしれないけど、おそらくはこの3つのパターンのどれかに当てはまるのではないでしょうか。
それではパターンごとにもう少し詳しく解説をしていきます。
英語が苦手でどうにもならない人は?
「英語が苦手でどうにもならない」と悩む人が夏休みに取り組むべき勉強は2つだけ。
「英単語・熟語」と「中学英文法の復習。」
英語の勉強内容はいろいろあるけど、そもそも語彙力がないと英語は勝負にならない。なぜなら英語は言葉だから。
模試を受けて、偏差値が35〜45くらいの人は、とりあえず単語帳を1冊完璧に覚えましょう。
正直言って、受験向けの単語帳を1冊覚えるだけで、偏差値は5〜10上がります。それくらい英語では語彙力が大事です。
単語帳は大学受験向けであれば、どれを使っても大差ないので、学校で購入しているものでもOKですよ。一応、おすすめの英単語帳を下で紹介していますので、参考にしてください。
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【現役英語教師がすすめる】英単語帳10選|高校入試からTOEICまで
続きを見る
さらに、大学受験レベルの英文を読むために必要な文法や構文は、中学校で習う英文法が土台になっているので、中学英文法をざっと復習してほしい。
具体的に言うと、「動詞の活用を知らない」、「人称代名詞の活用を知らない」、「名詞って何?」、「動詞って何?」と言う状態では、高校レベルの英文法はもちろん、受験英語なんか到底理解できない。焦らずに、中学校の英文法を復習すれば、文法問題だけでなく、長文や作文問題がかなり変わってきます。
中学英文法を復習するための参考書や問題集はたくさん出ていますので、どれでも良いので、1冊決めて徹底的にやり込んでいきましょう。
このブログでは、くもんの「中学英文法 (スーパーステップ)」を絶賛お奨めしています。下の記事でも紹介していますので、合わせてご覧ください。
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名著『くもんの中学英文法』が改訂。使い勝手をレビュー|現役英語教師が解説
続きを見る
英語の中で苦手な分野がある人は?
「苦手な分野ある」と言う人にとって、夏に勉強することは簡単ですね。夏休みは弱点克服のために使いましょう。
苦手分野があるとどうしても偏差値も伸び悩むものですね。
具体的には、「どうも長文読解が苦手」、「英作文が書けない」、「英語を聞くのが苦手」と悩む人は、その苦手分野を徹底的にやってみることをおすすめします。長文問題集や英作文を1冊選んで、何度も解いていきましょう。
使用する問題集は、自分のレベルに合ったものを選びましょう。苦手分野の克服なので「初級」「基礎」のような文言が入ったものが良いですね。自分のレベルよりも少し簡単なものを選ぶと、途中で挫折せずに続けていけます。
先ほども言いましたが、同じものを何度も繰り返すことが大事になります。
一度問題を解いただけでは、その問題集で扱っている長文を読むためのコツや英語を書くためのコツは身につきませんからね。
英語をもっと伸ばして得点源にしたい人は?
「英語である程度点数が取れるけど、もっと伸ばしていきたい」と考える人は、長文読解力を上げていきましょう。
大学入試の英語の問題では、半分以上が長文読解で占められています。配点の大きい長文読解で得点力をあげた方がいいに決まっていますね。
この段階でやって欲しいことは、英語長文の問題を解くことではなくて、しっかりと細かいところまで注意して英文を読むこと。いわゆる「英文精読」をすることをおすすめします。
英文精読は、長文問題を解くよりも、かなり負荷が高くて時間もかかるけど、英文を読む力がもう1段階上がってきます。
精読については、別の記事でもまとめています。合わせてお読みください。
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英語リーディングの伸びる勉強法【5つの手順で攻略】
続きを見る
英文精読をするための教材は、英文自体の解説が詳細なもの、「英文読解」のような文言が入っているものを選びましょう。
おすすめの英語長文の問題集は別の記事でまとめています。合わせてご覧ください。
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【厳選】英語長文問題集の選び方|現役英語教師がおすすめする10冊
続きを見る
まとめ 夏休みの勉強の仕方で合格へ近づく
今回は、大学入試を控える受験生に夏休みの勉強についてのアドバイスをお届けしました。
夏休みは、弱点を克服したり、長所を伸ばしたりできる最大のチャンスです。勉強する内容をしっかりと考えて、計画を立てて無駄にせずに過ごしてください。
この夏休みの過ごし方次第で、来年の合否が大きく変化しますよ。1日1日を無駄にせずにしっかりと過ごしてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。