大学入試の英語の勉強って「何から始めてどの順番でやっていく」のがいいんですか?
大学入試の英語ではやることがたくさんあって、ちゃんと優先順位を考えておかないと、成績が思うように上がらないこともあるからね。
大学受験の勉強で、勉強の優先順位を決めず、その場の思いつきで勉強を進めてしまうことは、大学受験勉強ではよくある「誤った勉強方法」です。
この記事では、「受験英語の勉強は何から始めて、どんな順番で進めていけばいいのか」について解説をしていきます。
こんな悩みを解決
- 受験英語の勉強を何から始めたらいいか
- 受験英語は何を勉強したらいいか
- 受験英語の勉強の優先順位が分からない
このような悩みを1つでも持っている人がいれば、ぜひ最後まで読んで欲しいと思います。これからの勉強の計画づくりの参考になるはずです。
大学だけでなくすべての受験英語の勉強に悩む人の参考になるよ!
受験英語で勉強すべき内容
まず最初に受験英語で勉強すべき内容(項目)について確認しておきます。
- 英単語・英熟語(語彙)
- 英文法
- 構文理解
- 英語長文
- 英作文
- リスニング
多少大雑把ですが、大きくは上記6つの項目ですね。
基本的に上の3つ(①〜③)が基礎・基本となる分野で、下の3つ(④〜⑥)が発展的な分野というイメージを持っておきましょう。
入試ということを考えると、発展的な分野である英語長文・英作文・リスニングが重要になります。
今の入試問題(高校・大学)のほとんどが、英語長文、作文、リスニングの3つだね。
大学入試のために、英語長文、英作文、リスニングの勉強をしようと思っても、土台部分である①英単語・英熟語、②英文法、③英語構文の3つが無いと話にならない。
こう考えると優先順位は決まったようなものですね。
それでは、受験英語の優先順位についてもう少し詳しく考えてみましょう。
受験英語の勉強は何から始めるか
では、ここからは受験英語の勉強の優先順位を考えていきましょう。
先ほど言った通り、大学(や高校の)入試問題の英語の設問形式は、大部分は英語長文、英作文、リスニングの3つです。もちろん英文法の問題が出題されることもあるけど、配点の割合は大きくない。
また、大学によっては英作文・リスニングが出題されないこともあるけど、英語長文は必ず出題されると言ってもいい。
英語長文を出題しない大学は見たことがないし、配点の5〜7割くらいは英語長文だね。
なるほど!英語長文・英作文・リスニングの3つが解けるようになることが目標ですね!
英語長文の勉強の優先順位
さて、いざ英語長文を勉強しようと考えて、いきなり英語長文をたくさん読んでも効果があるとは言えません。
英語長文の勉強だからといって、いきなり長文をがむしゃらに読み始めるのは、正しい勉強方法とは言えないね。
英語長文を読むための勉強は、以下の手順で勉強していくのが効率的。
- 語彙力を増やす(英単語・熟語)
- 英文法
- 構文解釈(一文一文正確に読む)
こうした手順で勉強をしていく必要があります。
なぜなら長文を読むには、まず一文一文正確に読むこと、つまり構文解釈の勉強が必要。
さらに、構文解釈の勉強には英文法の知識が必要になります。
英語という教科で語彙力が必要なのいうまでもありませんね。当たり前だけど、知らない単語は少ないに越したことはありませんし。
えーと、では英単語から勉強したらいいのですか?
単語はもちろん大事だけど、自分がどの段階での勉強が必要かを見極めた方がいいかもしれないね。
- 英語長文が読める →どんどん長文を読んで速度と精度を上げる
- 英語長文が読めない→構文解釈の勉強をする
- 構文解釈ができない→英文法の勉強と英単語を覚える
現段階である程度の英語長文が読めるのであれば、長文の練習をたくさんする。たくさん長文を読むことで、スピードも上がるし、超長文(1000語を超えるような長文)やさまざまな問題形式に慣れていくことでしょう。
現時点で「英語長文が苦手で、なかなか読めない」と感じているのであれば、1文1文を正確に読む構文解釈の練習をおすすめします。2、3行の短い英文をきちんと和訳しながら丁寧に読むという練習を繰り返すことで、英語長文を読む土台が身につきます。
構文解釈ってどんなものを使えばいいんですか?
学校の教科書でも十分だと思うけど、解釈に特化したものを利用した方がいいかもしれないね。
以下の記事では記述式の問題集を紹介しています。レベル的には『大学受験のための英文熟考』が解釈の入門としてはおすすめです。
-
【国公立大学二次試験】記述式の英語長文対策にはこの3冊!|現役英語教師がおすすめ
続きを見る
「1文1文を正確に読むことも難しい」という人や「英語が苦手!」という人は、そもそもの英単語の知識や英文法の知識が不足している可能性が大です。まずは、英単語帳を一冊使って徹底的に頻出の単語を覚えて、英文法の勉強をすることが優先事項になります。
こんな感じで段階的に取り組んでいけばいいですね。
ただ、英単語や熟語といった語彙力は多ければ多いほど英語力アップに繋がるので、どんどん覚えていきましょう。
英作文の勉強の優先順位
英作文もまずは、たくさん書けばいいというわけではなく、目標となるレベルと現在の自分のレベルをしっかり見定めて勉強をすべきです。
- 語彙力を増やす(英単語・熟語)
- 英文法
- 基本例文を覚える
- 短い和文英作文
- 長めの和文英作文
- 自由英作文
基準となるのは③の「短い和文英作文」ができるかどうか。つまり、基本的な構文を使って、短い日本語を英語にできるかどうか。
これがクリアできれば、④「長めの英作文」⑤「自由英作文」などの応用的な練習をすれば大丈夫。
もし、③がクリアできないのなら、②基本的な例文を覚えるという手順を踏んだほうがよい。作文問題に頻出の英語構文が入っている基本例文を覚えることで、短めの和文英作文が書けるようになります。
基本的な例文ってどんなのがあるんですか?
学校で使っている問題集にも付いてることがあるし、もしそういったものがなければ基本的な英作文の問題集を1冊取り組めばいいね。
『[必修編]英作文のトレーニング』は100個の例題で大学受験に頻出の英作文の表現をカバーしているので、まずはこの例文を取り組んでいけばいいですね。
そもそも英作文が苦手で、短い英作文も苦手だという人は、語彙力と英文法の確認をまず先にしてから、例文へと移行していけばいいですね。
リスニングの勉強の優先順位
最後に、リスニングの勉強の優先順位についてです。
これも、英語長文や英作文と同様に、いきなり英語を聞きまくってもあまり効果的ではない。
リスニング勉強で大事なポイントは2つ。
- 知らない単語は聞こえてこない
- 音は変化する
自分が知らない単語、音として知らない単語はどうやっても聞こえない(理解できない)。知らない単語が聞こえないのは当たり前だけど、知っている単語でも発音をちゃんと知っておかないと、聞こえてきません。
また、英単語の音は変化します。例えば、前後の単語とセットになって音が変わったり、または音が欠落したりすることがあります。
英単語を音として自分の中に取り入れて、さらに音の変化を知るには、英語音読が最適な学習方法です。この英語音読をリスニング学習に取り入れてほしいと思います。
音読の効果や方法については別の記事でまとめています。
-
【英検・TOEIC対策にも】3ステップ正しい英語音読の方法
続きを見る
リスニングの勉強は以下のような手順がおすすめです。
- 語彙力を増やす(英単語・熟語)
- 英語音読
- リスニング練習(段階的に)
現時点である程度英語が聞ける人は、どんどんリスニングの練習をしましょう。さまざまな形式、長いリスニングなど、少しずつ難易度を上げていけばいいですね。
リスニングが苦手だという人は英語音読から始めてみましょう。
英語音読を繰り返すことで、英語を音として自分の中にストックできます。そのストックがあれば、聞こえてくる英語が増えてきますよ。
英語音読が難しいという人は、語彙力の増強に努めましょう。まずは単語を口からしっかり発音して、1語1語の英単語の発音とアクセントを覚えていくことをおすすめします。
大学受験英語の勉強する順番まとめ
今回は、受験英語の勉強する順番、「何から始めたらいいのか?」について解説をしてきました。
最後にざっくりとまとめてみます。
英単語・熟語という語彙と英文法は最優先事項。
この2つがないと受験英語はどうしようもありません。
ゴールとしては、英語長文、英作文、リスニングという3分野がありますが、まずは単語と文法がしっかり身に付いているかをチェックしてから、受験英語をスタートしてみましょう。
その後、それぞれ自分に必要なレベルの勉強をしていけば効率的で効果のある勉強ができます。
この記事が皆さんの受験勉強の参考になれば幸いです。
栄冠目指して頑張りましょう。