分野別勉強法

【英語長文のコツ】パラグラフリーディングで長文攻略

2020年5月4日

悩む学生

英語長文が苦手で読むのにすごく時間がかかっていつも時間不足になります。英語長文を速く読むコツはないですか?

英語の長文を読むのが苦手な「時間が足りない!」と悩む人はあなただけではありません。

なぜ時間が足りないのか。それは「一文一文きちんと読んでいる」からです。

悩む学生

一文ずつきちんと読まないと理解できないじゃないですか。

そんなことはないですよ。きっちりと読まなくても、内容は理解できる。メリハリのある読み方をしないと時間不足になってしまうよ。

たそ

大学入試だけでなく、英検やTOEICなどの検定試験も超長文化が進んでいます。すべての英文をきちんと丁寧に読んでいては時間が足りなくなります。

精読(丁寧に読む)と速読(ざっくり読む)を使い分けて、英文を素早く理解する力が求められているわけです。

悩む学生

ざっくり読むと言っても、内容が分からないし、どの部分をざっくり読むのか分かりません。

それを理解するために必要なスキルがパラグラフリーディングだ!

たそ

この記事では、英語長文の攻略、特に素早く必要な情報を読み取っていくために必要な力であるパラグラフリーディングについて解説します。


(注)時間不足よりも、英文を読み間違えてしまうことが多い人は、まず正確に読む練習をしましょう。以下の記事を参考にしてください。

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英語長文のコツはパラグラフの理解

英語長文のコツはパラグラフの理解
長文読解はパラグラフを理解すること

英語長文を速く読んでいくコツは、パラグラフリーディングを身に付けることです。パラグラフリーディングを利用すれば、次のような3つのメリットがあります。

パラグラフリーディングのメリット

  • 英文に何が書いてあるか素早くわかる
  • これから読む先の展開が予測できる
  • 予測できるから読み間違えが減る

パラグラフリーディンで素早く・正しく英語長文が読める、ということだね。

たそ

パラグラフとは

パラグラフとは
そもそもパラグラフとは?
悩む学生

そもそもパラグラフって何ですか?

パラグラフは「段落」という日本語が分かりやすい。

パラグラフリーディングとは「段落構成を意識する読み方」ということになりますね。

パラグラフには、メインアイディアを含む「トピックセンテンス」と、それを補足する「サポートセンテンス」で構成されています。

大体は、最初の文(トピックセンテンスと呼ばれます)でパラグラフのメインアイデアを説明しています。

トピックセンテンスはパラグラフの最も重要な文で、トピックセンテンスを読めば、そのパラグラフの概要が分かります。トピックセンテンス以外の文をサポートセンテンス(支持文)と言い、トピックセンテンスを補足、説明、例示する働きを持ちます。

パラグラフを簡単にまとめると次のようになるよ。

たそ

パラグラフとは

  • パラグラフ(段落)はトピックセンテンスとサポートセンテンスで構成される
  • トピックセンテンス:パラグラフのメインアイディアを示す
  • サポートセンテンス:トピックセンテンスを具体的に補足説明する

パラグラフを知れば、英文の先が予想できる。次は、パラグラフリーディングのメリットについて解説しましょう。

たそ

パラグラフリーディングのメリット

パラグラフリーディングのメリット
パラグラフリーディングのメリット

パラグラフの働きを知ればこれから読む内容を予想することができます

先ほど確認したように、1つのパラグラフには1つのトピックセンテンスが含まれます。トピックセンテンスはパラグラフの要点を表します。つまり、トピックセンテンスを読みさえすれば、そのパラグラフの内容を理解したということになります。。

すこし具体的に考えてみましょう。

たそ

例文

  Your travel arrangements will depend on several things.  First, you need to decide what you want to do during your vacation.  You will have to think about how far you must go to get  to a place, how much time you have, and how much money you can spend.  If you plan to travel a long distance, you will need more time and money.  Write down exactly how much money you can spend and mark the days off on a calendar. 

このパラグラフをよむときに、まずは1文目のトピックセンテンスに注目します。

(1)Your travel arrangements will depend on several things.  (旅の準備はいくつかのことで決まる。)

この一文を読むと、先の展開が予想できるんじゃないかな?

たそ
悩む学生

いくつかのことで決まる」とあるから、その「いくつかのこと」を順に説明していくんですね!

最初に「旅の準備はいくつかのことで決まる」とあります。その後には「どんなことで旅の準備が決まるのか」が具体的に書いてあるに決まっています

続きの文章を見てみましょう。

(2)First, you need to decide what you want to do during your vacation.  (旅の間に何がしたいか決めないといけない)

(3)You will have to think about how far you must go to get  to a place, how much time you have, and how much money you can spend.  (距離、時間、お金をいくらかけられるか)

(4)If you plan to travel a long distance, you will need more time and money.  (遠くへ行くなら、お金と時間がかかる)

(5)Write down exactly how much money you can spend and mark the days off on a calendar. (お金をいくら使えるか、休みをチェックしよう)

結局は、1文目のトピックセンテンス「旅の準備はいくつかのことで決まる」を、2文目以降で「いくつかのこと」具体的に補足説明しているにすぎませんよね。

最初の文 トピックセンテンスを読むと、だいたいの展開が予想できます。次に来る展開が分かった上で読むので、読み間違いが減るし、読むスピードがグッと速くなります。

分かっていることを読むのだから、読むスピードは格段に速くなるよね。

ただし、やっぱりある程度練習は必要だよ。

たそ

トピックセンテンスの見つけ方

トピックセンテンスの見つけ方
トピックセンテンスの見付け方

パラグラフリーディングはトピックセンテンスを読んで、そのパラグラフの内容と展開を先読みしていく方法です。英語長文を素早く読んでいくために必要な力です。

トピックセンテンスを見逃さないことが1番のポイント。そもそもトピックセンテンスが見つけられないといけませんね。

パラグラフの典型的なパターンを知ることで、トピックセンテンスが見えるようになるよ。

たそ

パラグラフの典型的なパターンを知れば、どれがトピックセンテンスかの見分けがある程度できるようになります。トピックセンテンスを見つける3つの方法を紹介します。

トピックセンテンスの見つけ方①最初と最後

一番基本的なパターンは、トピックセンテンスが最初と最後に置かれるもの。

トピックセンテンスの場所

  • 最初にトピックセンテンスを示し、次にサポートセンテンスで詳細を述べる
  • 最初に詳細を述べてから、その内容をまとめたトピックセンテンスをパラグラフの最後に置く

最初にトピックセンテンスを置くパターンが一番多い。最初にトピックをつかまえたら、そこから展開を予想して、読み進めば良いですね。

悩む学生

最初と最後に注意して読めば良いんですね。

トピックセンテンスの見つけ方②抽象と具体

英文を読む上で意識したいことは抽象と具体です。この関係性が見えとくるとトピックセンテンスが見つけやすくなります。

抽象・具体とは

  1. いくつかの事物に共通なものを抜き出して、それを一般化して考えるさま
  2. 頭の中だけで考えていて、具体性に欠けるさま

(goo国語辞書より)

基本的にトピックセンテンスは抽象的です。英文は、まず抽象的なアイディア(トピックセンテンス)を先に述べて、その後に具体的な話を展開する傾向があります。

先ほどの例文で確認してみましょう。

  1. 旅の準備はいくつかのことで決まる(抽象的)
  2. 何をしたいかを決めなさい(具体的)
  3. 場所、時間、予算を決めよう(具体的)
  4. 場所によって時間とお金が変わる(具体的)
  5. お金と休日を確認しよう(具体的)

まず、最初にざっくりと「旅の準備はいくつかのことで決まる」と述べています。これが「抽象」ということになります。その後で、「やりたいことや場所・お金・時間」と具体的に話を展開しています。

抽象部分がトピックセンテンスになっているね。

たそ

パラグラフの最初に抽象的な文が置かれたら、それがトピックセンテンスの可能性が高い。

逆に言うと、いきなり具体的な話から始まると、「どこかで抽象的な文にしてくるぞ」と考えて読んでいけば、トピックセンテンスは見つけやすくなりますね。

トピックセンテンスの見つけ方③一般論と筆者の主張

3つ目は「一般論」と「主張」の対比に注意して読むこと。「一般論」とは世間一般が考えていること筆者が自分の主張と比較するために、一般論を持ち出してくることがよくあります。

トピックセンテンスはそのパラグラフのメインアイディアです。つまり、大事なのは、一般論ではなくて筆者の主張ですよね。

具体的な例で確認してみよう。

たそ
  1. 小学校で英語を教えたほうが良いと言う人もいる。(一般論
  2. しかし小学校での英語教育はうまくいかないだろう。(筆者の主張
  3. 小学校では集団授業だからである。(主張の根拠)
  4. 子供たちは授業で話す機会がほとんどない。(根拠の具体化)

最初の文で、「一般論」として「小学校で英語教育をすべきだ」と述べています。「最初の文はトピックセンテンスだ!」と早とちりしないようにしましょう。

トピックセンテンスは2文目の「小学校での英語教育はうまくいかない」の方です。これが筆者の主張でトピックセンテンスになります。

ポイントは「しかし」という逆接の言葉。逆説はパラグラフの構成上でもかなり大切な言葉。

逆接の後に主張あり」とよく言われます。

たそ

「しかし」をヒントに、「小学校での英語教育はうまくいかない」がトピックセンテンスだと分かると、次は「なぜうまくいかないのか」について説明がくるだろうと予想できますね。

悩む学生

なるほど。トピックセンテンスをつかまえることが、バラグラフリーディングでは大切なんですね。

まとめ パラグラフを理解して英語長文のコツを掴もう

パラグラフリーディングを使って英語長文を読む練習をしよう
パラグラフリーディングの練習方法

今回は、英語長文を読むコツとして、パラグラフリーディングを紹介しました。

英語長文を素早く読むのに必要なパラグラフリーディング。これを利用すれば、驚くほど英語長文を読むことが簡単になります。まずはパラグラフリーディングを意識して読む練習をしましょう。

「知っている」と「使える」は大きく違うよ。使えるレベルを目指そう!

たそ
悩む学生

どんな教材で練習したらいいんですか?

おすすめなのが『パラグラフリーディングのストラテジー』です。パラグラフリーディングに特化した長文問題集でこれ1冊で大丈夫です。

パラグラフの考え方は、読むだけでなく、エッセイなどの自由英作文にも通じるものがあります。

作文の練習をすることで、パラグラフの書き方が身に付くと同時に、パラグラフを意識した読み方もできるようになりますよ。

自由英作文の練習をすると、パラグラフ感覚が身に付いて一石二鳥!

たそ

自由英作文の勉強方法については、別の記事でまとめていますので、合わせてお読みください。

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パラグラフを意識すれば、リーディング力もライティング力もググッと向上しますよ。ぜひ、パラグラフ感覚を身につけて英語力アップに励みましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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